今の時期は高校、大学の試験シーズン真っ只中です。

受験生たちは最後のひと踏ん張りをしているのではないでしょうか。

私は高校や大学を受験したのはかなり昔のことなのであまり憶えていませんが、最後に試験的なものを受けたのは、いつだろうと考えたらそれは大型二輪の卒業検定です。

もう7年前、40代最後の足跡を残すためにYZF-R25でリターンした2年目に大型二輪の教習に通いました。

教習者はホンダのNC750でした。

40代後半で果たして検定コースを覚えることはできるのか少々不安でしたが、教習を重ねるうちに体が覚えていったので心配は杞憂に終わりました。

ただ、19歳で取った中免の時はあれほど得意だった1本橋がまるっきりできなくなっていたので、体幹の衰えはあったのではないのかと思います。

教官は昔と違って随分優しくなりましたね。

昔は「そんなこともできないのか！」などとよく言われたものです。

卒検では1本橋を捨てる（タイムは気にせず落ちないことを優先）ことにし、それ以外をうまくやる作戦でいきました。

卒検の日は、大型二輪の検定受験者が3名、普通二輪の検定受験者15～16名位だったと思います。

全ての受験者で私が最年長で他は若者が多かった印象です。

そして検定順は何と1番目でした。

それまで緊張はしていましたが、検定順が1番になると聞くと「これは後に続く若者に恥ずかしい走りは見せられない」と考えると、緊張も吹き飛んでいました。

検定が始まるともう体が勝手に動いて、計算通り1本橋で減点されてもそれ以外は完璧と自分でも思えるほどの走りになっていました。

検定後半では、「見ろ若者たち！　これが検定に受かる走りだ！」と思いながら走っていました。

結果は思った通り一発で合格でした。

検定前や検定終了後の待ち時間に結構話しかけてきた若者がいましたが、私も若者と話すのは嫌いな方ではないので、ツーリングの話などをしてリラックスができたのかと思います。

その若者とは話も盛り上がったので、別れ際には若者に言ってみたかった言葉、「俺の年までバイクに乗れ！」と声を掛けて別れた記憶があります。

大型二輪検定は試験とは言ってもペーパーテストではなく実技テストでしたが、この時期になると最後に受けたこの検定を思い出してしまうのです。

最後の試験【大型二輪卒業検定】