1935年にディーゼル製造を目的として埼玉県川口市に日本デイゼル工業を設立しました。
その後、1938年には日本初の無気直噴エンジンとなるND1型直列2気筒60ps発売し、翌年の1939年にND1型60ps搭載のトラック1号車LD3型(3.5t積・後にTT6型に型式名称変更)が完成しました。
・T80型とは
1959年に発売されたT75系軸距4.8mのままシャシを強化した8t積ボンネット型トラックの名称です。このT80型の発売後に、TA型やT80型をベースとして開発されたTC80型などがラインナップされました。
TN93などの製造年の歴史は、以下のように要約されます。
1950年 | TN93型 TN50型 TZ10型 TN95型 TN96型 発売開始 |
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1953年 | TS23型 KD2B型 発売開始 |
1955年 | TS50型 T75型 発売開始 |
1959年 | T80型 TA型 発売開始 |
1960年 | TC80型 発売開始 |
・TA型
T80型と同年に発売されたのが、卵を運んでも割れない車両をという運送業界のニーズから、RFA型バスより転用したエアサス仕様のTA型(型式のAは共にエアサスの意味)です。
しかし、高速でも振動の少ないサスペンション性能が、ドライバーのスピードオーバーを招きがちでかえって危険であり、コストも高かったことから、比較的短期間で生産中止になってしまいました。
また、舗装路がまだ少ない時代の振動対策としては進んだ試みでしたが、道路インフラ自体が不十分な当時としては時期尚早の判断でした。
・TC80型
T80が発売された翌年の1960年に、T80をベースとした3人乗りキャブオーバー型のトラックのTC80型を発売しました。軸距を5mとし、荷台長が800mm拡大されて改良されています。