ちょいと気になったので… | Old Riverな雰囲気

Old Riverな雰囲気

クルマ・バイク好きの数学教師の日常。


昭和10年発行の「夫婦和合家運繁栄の秘訣二百十ヶ条」より。

著者は三井善太郎。

ネット上にですが、この本の内容がアップされてまして、今の時代にもこれって言える事じゃないかというものが多々ありました。


その中でも「これはっ!」というものを、コピペして載せときたいとおもいます。

ググっても著者の情報が全く出てこなくて没年とか不明ですが、発行後76年経ってるし多分著作権はもう大丈夫だと思うので……(^_^;)


かな遣いや漢字が難しいのもありますが、そこは昭和10年発行ということでそのままにしときます。



第一條 恋愛は一生涯の事業である
年に二回、陽気の変わり目ごとに行われる猫の恋の如きものは恋愛ではない。
恋愛の花には結婚の実が結ばれなければならない。
だから恋愛は一生涯の事業だと云うのも、決して奇を衒って云うわけではない。
その恋愛、果たして成功なるや、不成功なるやは、二人が死して、いよいよ棺を蓋って後に判断すべきだ。


第七條 自分一人を恋していると自惚れるな
彼女または彼が自分一人を恋していると自惚れたら、大変な間違いである。
そんな気持ちでいれば、相手も「何んだ」と云う気になる。
むしろ、世の中には自分よりもすぐれたものは沢山いるものだと思うべし。
その大勢の中から自分一人を選んでくれたことに対して感謝の気持ちをもち、その心持で生涯相手に対すべきだ。


第十條 恋愛の経験は尊からず
何事についても経験と熟練ほど尊いものはない。しかし恋愛だけにはこれは例外である。
恋愛の経験は少ないほど尊く、また熟練をつまぬほど尊い。
いな、恋愛の経験はその将来の夫または妻に対する唯一度かぎりのものであってほしい。


第十六條 恋人の第一の資格は飽きの来ぬ人たること
「目についた女房そろそろ鼻につき」―それでは困る。一生涯恋しても飽きの来ぬ人。
いな、永く一緒に居れば居るほど、ますますよくなって来るような人でなければ真面目な恋愛の対象にはならない。それが恋人の第一の資格だ。


第二十九條 度を過ぎた期待を持つ勿れ
「これほど愛しているのに冷淡だ」とか、「あれほど愛してくれたのに、今の冷淡さ」とか云う愚痴が出るのは、相手に度を過ごした期待を持つためだ。
いつも強度に熱していれば、電線だって切れるではないか。たまには息を抜くのもよろしい。「恋愛にも休日あり」とはフランスの詩人の言葉だ。
だから、ほかに気が移ったというようなことならいざ知らず、たまに恋人が冷淡な態度を見せることがあっても、一一取り上げて問題にしてはならない。
余り五月蝿くすると、かへって悪い結果を招くものと知るべし。




第三十八條 容色自慢の人をもつな
どうせ恋人とするからには、少しでも美しい人がよい。
だがその美を意識して鼻にかけるような人を恋人にもつな。
また決してその美を意識させるようなお世辞も云うべきではない。
はじめのうちは成功しそうに見えた恋愛が、次第に結果がよくなくなっていく原因も、その辺に根ざしていることが往々にあるのだ。
恋愛の妙味は人間味のうちにあるので、決して美の中にあるのではないのだから。


第四十二條 恋愛は内密に、結婚は大っぴらに
草花でも双葉のうちは風の当たらぬ苗床で育てねばならぬ。
しかし、いよいよ花を咲かせ実を結ばさせる時がくれば、適当な日光と風がなければ生育しない。
恋愛もまた草花のやうに微妙なものである。


第四十三條 恋愛と結婚とを混同するな
古人曰く「結婚の美酒は貞操の栓によって味を保つ」と。
恋愛時代において、余りにも早く栓を抜くと、結婚時代になって味も香もない気の抜けた酒を飲まねばならぬ。
二度と訪れぬ青春の香に酔いたいのは誰しも同じだが、そこが忍耐の仕所だ。


第四十四條 相手を不幸にするな
相手を不幸にしておいて、どうして自分一人が幸福でいられやうか?
例え断腸の思いをしても、絶たねばならぬ絆は絶つべきである。
先生と生徒の場合、主人と召使の場合、道ならぬ道の場合等、無理な恋愛はともすれば相手を不幸にし易いものだ。



第四十七條 良き友達をもたぬ恋人は面白からず
「朋友の善悪によって、その人を知る」とは古い諺だが真理はいつまでも真理だ。
酒が嫌いな癖に酒飲みの友達とバーばかり廻り歩いているわけはない。
相手の口からの出任せを信ぜず、そつとその友達を観察すると化の皮はすぐはげる。



ちょっとお堅い考えだと思う人もいるかと思いますが、現在の恋愛至上主義な風潮には新鮮ものもあるんじゃないでしょうか?

恋愛だけでなく、日ごろの人づきあいにも同様の事が言えるのではないかと思いますよ(*^ー^)ノ



それにしてもこういう本が出てたってことは、昔も今も人間が考えることは同じってことですね(^_^;)