扉を開くと・・・

何ともいえないにおいが鼻をつきました

焼けこげたビニールというかいろいろな焦げ臭い匂い


そして室内からは、肌にまとわりつくような

もわっとした熱気・・・暑いというより妙に

湿っぽい熱気でした。


・・・ 玄関に1歩入ってみると


室内は、真っ暗です。


屋外からわずかに差し込む

車のヘッドライトの明かりが

床の上に人のような物が転がっているのを

わずかに浮かび上がらせます・・・


・・・ K?


しかし、それは K にしては小さすぎるように見えます。


そのときふと頭に浮かんだのは

昼間 T がいっていた ・・・ 焼死体 ・・・


それが頭の中でリンクしたとたん


ぞわ~っと、背筋が総毛立ちました


・・・ヤバイ!・・・ヤバイよこれ・・・


そう思いながらも、その物から目をはなせません。



・・・そのとき


もし、それが動いてにじり寄ってでも来た日には

・・・ 漏らしてたかも ・・・


・・・でも幸いなことにそれは動きません。




耳元に当てたままの電話の向こうでは


T ・・・ 一緒になって息潜めてます


・・・ おぃ、なんか言ってくれよ(ノДT) ・・・


僕 「なにゃかあぅ」
     (ろれつ回りませんでした)



T 「あん?」
    ・・・ あん?っておまえ ・・・





僕 「・・・なにかある」





T 「・・・ 焼死体?


・・・ T くん ・・・ きみ ・・・


・・・ 容赦ないねぇ こっちの身にもなってくれ


Tの焼死体発言で、緊張感が限界に来たのか

膝が震え腰が抜けかけたのかガクっと膝が

折れそうになり、あわてて壁に手を突きました。


すると・・・なにかが指先に触れました

それがなにかは、すぐにわかりました


玄関の灯のスイッチです。


一瞬躊躇しましたが

ほとんど何も考えずにスイッチを入れていました。

今思うと、なにかわからないものに耐えるのが

限界だったんじゃないかと・・・


・・・勇気があるとかじゃ全くないです・・・念のため