このあとしばらくしても、何もおきないのと
醒めたつもりの酒と騒ぎすぎのせいで皆・・・眠くなってきたようです。
そういう僕も気がつくと目を閉じて
・・・うつらうつらしています。
布団は敷いたままなので皆、誰からともなく布団の上にごろ寝し始めました。
僕も、いつの間にかすっかり眠り込んでました。
時間として30分ほどでしょうか・・・
・・・不意に手をつかまれ揺り起こされました。
「!?ん」 「なに?」
「起きて!・・・起きてくれ・・・」
誰とも分からない奇妙なかすれた声と異常に力の入った
手で揺さぶられて目を覚ましました。
腕の主は、Kで声はTでした。
ぼんやりと見た目の先で誰かが痙攣しているのが目にうつりました。
僕 「!?なんだ どうした? I? 大丈夫か?」
あまりの状況の異常さに眠さもふっ飛びました。
Iは足をピンと突っ張らせて手も両脇にそろえて指先までピンと
伸ばしたまま背中をそらせてヒキツケを起こしているように見えました。
ヒキツケか?舌でもかんだらやばいぞ!と
「おい! 抑えろ!」そう言って
Iの側に行ったのですが・・・
・・・状況は予想以上に異常でした。
そう、ただのヒキツケならKもTもおそらく対応していたでしょう。
I は、ガタガタと痙攣しながら布団の上をのたうっていたのですが
・・・顔は安らかそうで普通に寝ているだけなのです。
この、ギャップが異常な 恐怖 を呼び起こします。
とはいえ、そのままにしておくことも出来ないので
「おい! 押さえろよ!」(・・・われながら声裏返ってました)
KとTがすぐ後ろに来たのを確認して思い切って I の肩を抑えました。
その瞬間 I の表情ががらりと変わり
I の顔にあの窓の外にいた男性の表情が浮かんだのです。
それと同時にガチガチと凍えてでもいるように震えながら
I が歯をかみ合わせる音が聞こえてきます。
心底、飛びのきたい気持ちに襲われながらもKとTと
必死にIの体を抑えました。
その殆ど直後
<パチパチ、パチ、シュー>
という音がしたかと思うと
「熱い!あついぃぃ!」
I の口からは甲高い女の声(?)が・・・カチカチとなる
歯の音の間から搾り出されました。
その瞬間一瞬すごい熱気を感じたかとおもうと。
何事もなかったようにIの体の痙攣が止まり急に静かになりました。
今思い出すと熱気は、まるで湿気のないサウナに
急に放り込まれたような感覚とでも言うのが1番あっています。
おそるおそる I を見ると、何事もなかったかのように
スースーと寝息を立てています。
K 「な・・・んだ・・・今の?」
僕 「とり・・・憑いてたんだろ」
T 「・・・もう大丈夫なんか?」
K 「I・・・起こそうぜ」
嘘みたいですが・・・
”I・・・幸せそうに寝てます。”
Kが思いっきり揺り起こしました。
I 「あ?・・・う?なん?・・・ねむいさぁ」
I 「・・・もすこしねるさ・・・」
”1人だけ・・・平和そのものです”
T 「許せるかこれ?」
K 「水かけるか?」
T 「いっそ、このまま放置しねー?」
僕 「・・・そうもいかんだろ・・・水はいいかもな」
K 「汲んでくる」
K・・・帰ってくるなり・・・かけました。
”行動早!”
さすがに I 君、目を覚ましましたが
・・・状況把握出来ません。
とりあえず、一通り説明しましたが・・・信じません
(おそらく今も信じてませんが・・・)
で、結局全員 I のバンでK運転で退避しました。
状況の把握できていないIを拉致するように・・・
・・・いえ、正直に言いましょう・・・
「逃げ出しました」