(再録・2013.8.24既出)
父の半具象時代の代表的なモチーフである「ライオン」です。油絵具に砂を混ぜてナイフで描く技法が定着した頃の作品ですが、絵具は下地から数えると何層にも塗られています。殆ど左官屋さんの仕事です。当時のわが国洋画壇でもこれほどの厚塗りは珍しく、展覧会会場でも目をひいたものです。それと、マスコミでも前後のどの時代と比べても評判がよく、「朝日ジャーナル」「文芸」「現代の眼」などの表紙にも取上げられることになりました。作品寸法は606×727ミリ、1965年の制作。
「洋画家 仲村一男」のホームページ
http://www.nakamura-kazuo.jp/