熊谷守一「へたも絵のうち」(平凡社・1100円+税) | 野球少年のひとりごと

野球少年のひとりごと

本のことを中心に、関西学生野球や高校野球のことをつぶやいています。
また、父・洋画家「仲村一男」の作品を毎日紹介しています。

今朝も4時、7時に3匹の猫たち(メラ、ロク、グレイの生後11カ月、わが家にやって来て7カ月半の雄の兄弟。他に、15歳半になる先住猫チビ=小型の雌がいる)に起され餌をやる。その後に、彼らが起居する書斎のドアを開けるとそれこそダッシュで階下へ降りてゆく。月曜日の今日は、孫娘たち(小学6年になる双子の)が学校へゆく準備をしていて、彼女らの顔を見るのが目的である。先日来、一日を書斎(14帖の)で暮して来た(去勢手術後も凶暴さが消えないメラと分離して)ロクとグレイも、これはメラがようやく凶暴さをなくしたことがいちばんの原因であるがメラと遊びはじめ、すべての部屋を開放することができた。メラを追いかけるグレイやロク、ときには後から押さえ込まれているメラを見ると不思議な気がする。体格も体力も圧倒的で、それに加えて凶暴だったメラが温和しくなって、いちばん温和しくしかも優しかったグレイがメラを追いかけたり押さえ込んだりしている風景に、思わず微笑んでしまう。いまは私がパソコンを打つデスクの後の来客用の椅子(毛布を敷いてやっている)でロクとグレイが、本箱の上(こちらにも毛布を敷いている)でメラが昼寝している。とても平和である。猫たちの様子は、女房のブログ「コーラスガールのひとりごと」でご確認ください。

 

本の話である。今日もアマゾンから荷物が届いて開封すると、熊谷守一「へたも絵のうち」(平凡社・1100円+税)と岡崎武志「古本極楽ガイド」(ちくま文庫・800円+税)が現われる。いずれも先日に読了の、前田速夫「老年の読書」(新潮選書・1500円+税)に紹介されていて読む気になったものである。刊行年は、2000年(単行本は1971年)と2003年。

 

熊谷守一「へたも絵のうち」 朝起きて奥さんと碁を打ち 昼寝して絵を描いて寝る……。こんな日課がもう何十年も続く。その絵が「天狗の落とし札」と呼ばれた超俗の画家から紡ぎ出された思い出の数々。やわらかさのなかに鋭く光る、物の核心を見つめる確かな眼差し。

 

   

 

岡崎武志「古本極楽ガイド」 お金が無くとも古本を楽しめるのだ!?均一小僧の異名をもつ著者が100円均一台から今回見つけ出した宝物の山の中身とは……。そして、さらにはベルギーの古本村にまで遠征に出た。そのてんまつを報告する。古本をささやかに楽しむ生活から、泥沼の古本地獄へとあなたを誘う個性派古書店主へのインタビューなど、古本好きなら読まずに死ねない極楽ガイド!

 

   

 

前田速夫「老年の読書」 読まずに死ねない本がある。キケロ、モンテニューから古井由吉、山田風太郎まで。50冊を超える名著から箴言を厳選。 賢者たちは老いをどう考えていたか。これを読めばもう死は怖くない。(川本三郎氏 推薦!)

 老いに克つ、老いに向き合う、老いの悩みに答えるー

   「死の術(すべ)は生涯をかけて学び取らねばならないものである」(セネカ)/「不知(しらず)、生れ死ぬる人、何方(いづかた)より来たりて、何方へか去る」(鴨長明)/「『サヨナラ』ダケガ人生ダ」(井伏鱒二)……キケロやモンテニューから古井由吉、山田風太郎まで、文芸誌の元編集長が、内外の名著から、より善く老いるための箴言を厳選して懇切にガイドする。

 本書で紹介する、これだけは読んでおきたい名著たち キケロ『老年について』/セネカ『生の短さについて』/モンテニュー『随想録』/鴨長明『方丈記』/吉田兼好『徒然草』/シェイクスピア『リア王』/トルストイ『イワン・イリッチの死』/チェーホフ『退屈な話』/井伏鱒二『厄除け詩集』/谷崎潤一郎『鍵』『瘋癲老人日記』/田辺聖子『姥ざかり』/高見順『死の淵より』/古井由吉『白暗淵』/山田風太郎『人間臨終図巻』/佐野洋子『がんばりません』/富士正晴『どうとなれ』 など多数。

 

   

 

「フランス」で描いた色鉛筆と水彩によるスケッチから

「洋画家 仲村一男」のホームページ

 http://www.nakamura-kazuo.jp/