アルゼンチンのキルチネル前大統領が急死 | お悔やみ速報

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(CNN) 南米アルゼンチンの前大統領、ネストル・キルチネル氏が27日、同国南部カラファテの病院で急死した。60歳だった。死因は心臓発作とみられる。

キルチネル氏はクリスティナ・フェルナンデス現大統領の夫で、2003―07年まで大統領を務めた。国営テラム通信によると、カラファテの病院で同日午前10時ごろに死去した。フェルナンデス大統領は病院で夫の死を看取ったという。

キルチネル氏は現在でも国内で強い影響力を持ち、フェルナンデス大統領の任期が切れる2011年の大統領選で再選を目指すとみられていた。しかし今年に入って健康問題が表面化、2月に頸動脈の手術を受けたのに続き、心臓付近に閉塞が見つかって9月中旬に血管形成手術を受けていた。

在任中は同国が不況から脱却する過程で、債務返済の一時停止を含め強硬な姿勢で国際通貨基金(IMF)との交渉に臨んだ。アルゼンチンの経済成長はキルチネル氏の戦略によるものだと評価する声もある。

また、対外政策では米国追従路線を排し、ベネズエラのチャベス大統領やボリビアのモラレス大統領など、反米的な政権との関係を強化した。大統領の任期を終えた後は、米国の影響力の最適化を目指す南米諸国連合(UNASUR)の事務局長を務めた。

訃報を受けてベネズエラ、ブラジル、ボリビアなど中南米諸国の大統領が哀悼の意を表し、オバマ米大統領も「アルゼンチンの政治において重要な役割を果たした」と追悼の談話を寄せた。ベネズエラとブラジルは3日間の服喪期間を設ける。

米州機構(OAS)は米首都ワシントンで27日に開いた会合で1分間の黙とうをささげた。



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