戦後の大阪、老舗繊維問屋の社長が亡くなった
代々、娘に養子婿をつけ店を守ってきたこの店は圧倒的に女性が権力を持つ

亡くなった社長には3人の娘がおり、莫大な相続を争う始まりとなった
さらに社長の妾の登場でヒートアップ

他者より1円足りとも損はしたくないと壮絶な相続争いに発展していく


お金持ちなんだから実質的にも精神的にも鷹揚だと思っていたら、大間違い
尚更がめついのには驚いた!
しかも姉妹、親戚、登場人物全ての人が金の執着が恐ろしいくらい凄い

代々続く、ということは良いことも悪いことも代々続くということ
それを身を持って体感した社長は、この悪慣習を断ち切ろうと誰にも想像出来ない大鉈を振るう遺言をしていた

それはこの長編の間中、傲慢な人達にイライラさせられた鬱憤をスカッとさせるものだったけど、それ以上に人間の欲望のおぞましさにゾッとしました

当時、胎児認知なぞ誰も知らなかっただろう
それを病に侵されながらも、たった1人でやりきった社長の長年家族に虐げられていた怨念を感じました

あと効果的だったのが関西弁のような京都弁のよう方言です
はんなりした言い方なのに矢よりも鋭い一撃で、おぞましさが倍増しました

久しぶりでしたがやっぱり山崎さんのは面白いなあ!!