昨日は処置の授業を行いました。
講師はこの道約20年のプロの納棺士の方です。
今回の授業では納棺の儀においても非常に重要なポイントとなる「綿花を用いた処置の方法」です。
実際の現場ではこの綿花の使い方次第でご故人様のお顔の印象が大きく変わってくるといっても過言ではありません。
葬儀へ参加されたことのある方で、大切な故人の顔の口や鼻、耳などから白い綿のようなものが出ているのを見たことがある経験などございませんか?
私たち納棺士からすれば見えている時点ですでにアウトです。本来はご遺族に見えないよう処置を施すのが基本となります。
遺族にとって納棺の儀とは、亡くなられた故人様が非日常の世界へと旅立っていくうえでの大切なワンシーンともなりえます。私たちができることは非日常の世界を作り上げるのではなく、限りなく日常の世界に近い状態でご遺族がお別れをできる場を作ることだと思っています。ですのでこの処置も重要なポイントとなります。
言葉で説明するのは難しいですが、おくりびとアカデミーの授業では処置や技術指導を行っていくかたわら、常に遺族に対する気持ちや考え方を重点において授業を行っています。
こういった”思い”があってこその納棺のお仕事だと思っております。