ODA事業の一端を見て | Jam Tun!  Jam Tun!

Jam Tun!  Jam Tun!

Jam Tun! (ジャム タン)とは、プル族の言葉で「平和だけ」ってこと。
あらゆる挨拶をされてもこの「Jam Tun!」って答えればオッケー!
セネガルの大地で青年海外協力隊員として、どっぷりプル族と向き合いながら生きた日々の記録。

先日、日本の無償資金協力のプロジェクトとして、セネガルにある給水施設の補修計画の調査団3名が、日本からやってきた。

私も「水の防衛隊」の一員だし、この動きに関わりたくてタンバクンダ州の給水施設をまわる調査に3日間同行させてもらった。
おっくんのJam Tun!  Jam Tun!

ここの住人である私でもありえないと思うほどの強行日程と暑さの中、情報収集のため各村人と話合い、少しでも効果のある援助をするために汗を流す日本人たちに、頭の下がる思いだった。

そんな中、私自信もプラール語でコミュニケーションを取ったり、住んでいるからわかるこちらの情報などを提供でき、関われてよかったと思う。



今回この動きの中で、日本人としてもっと知っておくべきだと思えることがあったので、紹介します。とても印象深かったことなので。



現在セネガルだけで、日本が設置した給水塔が約120か所にある。

各箇所に深井戸が掘られ、給水塔が建てられ、ポンプが設置され、町の水道網が作られている。規模にもよるが、この仕組みを1つの作るのに3000万~5000万円の日本の税金が使われていて、これが約120か所にある。この給水設備のおかげで、セネガルの村落地域に住む人々は水汲み労働が軽減され、衛生面でも大幅に向上し、大いに役立っている
おっくんのJam Tun!  Jam Tun!

各村に行くごとに本当に感謝され、さらなる改善を懇願される。給水塔には日本の国旗が設置されている。

もちろん他国援助の同様設備もたくさんあるが。

大いに活用されているものが大部分だが、80年代に作られたものはかなり老朽化し、修理・作直しが必要なものもでてきている。

ただ現実には、各村が自力でこの修理や作直しをできるお金などなく、今後も継続して援助をおこない続けるしかないのが実際のとこ。



セネガルだけを見てもこの状況。同じような状況の国がセネガル以外のアフリカ諸国でもたくさんあるはず。

税金を払っている日本人として、この規模の援助が行われている事実、百万人以上の人々がこれのおかげで生活できている事実、そしてまだまだこの援助を待つ人がたくさんいて、この状況を継続するだけでも莫大な支援が必要だという事実。

何が正解か分からないし、いろんな意見があるだろうけど、まずはこの事実を日本人としてもっと知っておくべき

だと思う。



現場で行動を共にして、超現場目線からこの支援の現状を見れたことは本当によかったし考えさせられるものだった。ただ率直な感想。日本人としてこんなに多くの人々に、これだけ役立っているのは素直に誇りに思った。



私がやっているボランティア活動と資金援助は直接的な関わりはないけれど同じセネガルの人々のためにやることとして今後もこの連携は意識していきたい。