昨日ロブサン・センゲ チベット首相(亡命政府)からチベットの実情について聞きました。センゲ氏はチベット亡命政府の選挙によって民主的に選ばれ、昨年8月ダライラマ14世から政治的な権限を引き継いだ首相です。
チベットでは中国政府に対し昨年から「現在までで33名のチベット人が焼身自殺による抗議を行いました。22名の方が命を落とし、また今年になって、8名のチベット人がそれに対する更なる平和的な抗議活動で射殺されてしまいました。」

以前、このブログでも触れましたが、チベットはもともと中国の領土ではありません。一時清朝に帰属したこともありましたが古来独立国であり、唐の首都長安を脅かしたことさえありました。清朝滅亡の際、再び独立していたチベットに、千九百五十年、国共内戦に勝利した中国共産党軍が侵攻、併合したのです。そのやり方はチベット文化をことごとく否定するもので、約六千あった仏教寺院をすべて破壊したともいわれています。(マイケル・ダナム著「中国はいかにチベットを侵略したか」より)
インド・ネパールには亡命チベット人が約十五万人おり、中国政府に自由と対話を訴えています。(中国にはおよそ六百万人のチベット人がいます。)今回の事件もこうした歴史的経緯が背景にあるのです。昨日私も含め有志議員が、「チベット人の権利が尊重された真の「調和社会」中国こそが、日本が真摯な戦略的互恵関係を結ぶことのできる中国であると信じる。」で結ばれる決議を行いました。ご覧頂ければと思います。