昨日の山口補選では我が党候補は大差で敗れました。この結果から、前向きに受け止める部分と反省すべき点がそれぞれあります。前向きに捉えるべき点は安倍政権支持への 流れが微妙に変わりつつある兆しが見えることです。投票率が40%を切り低迷しましたが、一方で出口調査によれば無党派層は民主党候補が勝っていました。 多くの有権者は、投票に行かない、あるいは自民党候補に投票しないという形で現政権へ不満を表明したとは言えないでしょうか。

 一方でこうした不満の受け皿に我が党がなっていないということも明らかです。これが我々が厳しく反省しなければならない点です。野党としての主張がなかな か国民に届いていないということなのですが、私も予算員会で、財政規律の緩みなでアベノミクスの問題点を再三主張しました。その声がなかなか届かないもど かしさはありますが、野党らしく主張を続けるべきです。この点「0増5減」への対応はわかりにくいものでした。

 我が党の主張は、

①「0増5減」を実施して も違憲状態は解消されない
②「0増5減」だけ実施して野田前総理と安倍現総理とで決めた定数削減を行わないのではないか

という2点です。この問題意識 から、我が党は単なる「0増5減」には反対という立場をとっています。

 ①について最高裁判所は、一票の格差について平等に近づけるよう、定数配分の在り方 (「1人別枠方式」の廃止)を含めて抜本的な改革を行うことを判決の中で求めています。一昨年の国勢調査に基づく「0増5減」を現時点で実施しても既に、 2倍を超える格差が生じており、高裁が抜本的な改革を求めて選挙無効判決を出している現在、最小限の手直ししか行わないこの案には賛成できないことは当然 です。また、②定数削減についえては、野田安倍の党首討論を受けて今国会で対応するとの民自公3党の約束があり、自民党も選挙公約で定数1割削減を掲げて いました。これを反故にするような「0増5減」の進め方にも賛成できません。委員会の質疑を通して国民に、「0増5減」案の問題点を訴えるべきでしたし、 党首討論でしっかり説明ができなかったことは非常に残念です。
 参院選に向けて野党らしく問題点を訴えることに活路を見出すしかありません。