母: りっちゃん

リーベ: なぁ~に?母ちゃん

母: 今日は

リーベ: うん。

母: ちょっと辛い話をするよ。

リーベ: うん。

母: 母ちゃんのね、

リーベ: うん。

母: 大切な人がね。

リーベ: うん。

母: お風呂で亡くなった話

リーベ: ええっ!お風呂で?

母: うん

リーベ: どうして?

母: 湯船で心臓マヒを起こしたらしいよ。

リーベ: 誰も家にいなかったの?

母: うん。でも家にいても

リーベ: 間に合わなかった?

母: 即死だったみたいだよ。

リーベ: ・・・・・・・

 

 

5年前、私の大切な人がお風呂の湯船で亡くなったと

連絡が来ました。

訪問する約束だったヘルパーさんが何度チャイムを押しても出てこないために、

不審に思って警察に連絡したそうです。

警察がドアを開けて中に入ると、部屋中に蒸気が充満していて、

お湯を出したままで湯船で倒れていたそうです。

検死解剖の結果、心臓発作で即死の状態だったそうです。

肺にも湯を飲んだ気配もなく、苦しんだ形跡もなかったとのこと、

それだけが、家族や友人知人のせめてもの救いだったそうです。

 

お月様が大好きだった彼、

今日は月夜でもないけれど何故か彼のことが偲ばれます。

彼はお月さまが大好きでした。

満月になるとお月さまスポットを求めて、

どこまでも車で出かけていくロマンチストでした。

人が亡くなれば、

みなお星さまになったというけれど、

彼を知っている人は皆、彼はお月様になったと言います。

だから、お月様を見るたび彼のことを思います。

 

これから寒くなってきます。

自宅などで入浴中に溺れて死亡する高齢者(65歳以上)は

日本全国で年5000人を超え、冬場が最も多いといいます。

脱衣場と浴槽内の急激な寒暖差により、

血圧が大きく変動して心筋梗塞などを引き起こす

「ヒートショック」に要注意です。

お風呂でヒートショックで亡くなる人は交通事故で亡くなる人の4倍だといいます。

私のような高齢者は特に気をつけなければいけません。

 

 

辛かったことを思い出した日でした。

明日はいい日でありますように。