ここが着地点なら良かった。
やっと落ち着いた安息の地は
こうもたやすく瓦解する。
過去が追いかけてくる。
逃げても逃げても許してくれない。
果てまで行った。思いつく限り遠くへ。
逃げるのをやめて帰ってきた現実社会に
新鮮味を覚えたのは、たかだか何日?
バスに乗り電車に乗り、何もかも懐かしかった。
おしゃれし化粧し、もう大丈夫と思ったのに、
少しの刺激で鍍金が剥がれ
すでに錆付いた心の傷がまた疼く。
人が怖い、思った以上に距離が近いだけで
身震いがする。
入ってくるな入ってくるな、これ以上そばに来るな。
知らない他人が何より怖い。
理由も無く危害を加えてきそうで、
意味も無く人におびえる。
まやかしだ、妄想だ、独り相撲だ。
なんでもない、なんでもない、、
そ、なんでもないんだ。
そのなんでもないことが耐えられない、
早く誰か、もうあなたは正常ではないと宣告して、
どこかに隔離して人とのコンタクトを断絶して、
あたしは病気なんだと、認めて。
苦しくて苦しくて、普通で居られることがもう限界。
たぶん、もう限界。
彼岸へ誰か連れてって。もしくは、そこから引き戻して。
誰でもいいわけじゃない、救って欲しい人がいるんだ
でも、その人の手はあたしのものじゃない。
あたしのものじゃないんだ。
