謎ディ第5話『アリバイをご所望でございますか』 | 壱之宮ねこの嵐大スキブログ

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第5話【アリバイをご所望でございますか】

「漫画なんてとはどういう事でございますか、お嬢様?漫画は、日本が世界に誇る文化でございます」「ひょっとして、お嬢様はわたくしがお嬢様のお話を聞くなり、また例の如く、【アホ】だの、【節穴】だの、【引っ込んでろ】等と、無礼な発言を連発するのではないかと、そう案じていらっしゃるのでございますか?」「案ずるも何も、もう連発しちゃってるしむかっ」「ご安心下さい。これまで、お嬢様の逆鱗に触れる事4回、この影山も多くの事を学びました。最早、お嬢様がお気を悪くされるような事等、一切申し上げません。」「失礼ながらお嬢様、相変わらずお嬢様はアホでいらっしゃいますね…(^◇^;)。。。…いい、意味で汗」「なるほど、なるほど。確かにあなたは成長したみたいね?前は私をアホ呼ばわりしただけだったけど、今は『いい意味で』というフォローの言葉を入れるだけ、分別がついたんですもの。この進歩は賞讃に値するかも?……むかっ!!ふざけんじゃないわよこの暴言執事がっ!」「ではわたくしの謎解きはここまでに致しましょう。しかし、嘆かわしい事でございますねぇお嬢様がこうしてプンスカしている内に助言を聞く機会を逸し、捜査は長引き、市民の貴重な税金は湯水のように使われ、迷宮入り事件が増え、あ~あ!これを悲劇と言わずに何と…!」「かしこまりました。…ただし、謎解きはディナーのあとに致しましょう」「失礼ながらお嬢様、のうのうと寛ぎ、ガバガバと紅茶を飲みながら、これにて一件落着みたいなグダグダな顔されていますが、本当にそれで宜しいのでございますか?」「いえ、言わねばなりません。今我々がやっている事は所詮理論上の謎解き、実際の事件は今こうしている間にも動いているのでございます。」「お嬢様、素直な気持ちというものは、一緒にいる時間が長ければ長い程、正直に言えなくなるものでございます。しかもそれが、かけがえのない相手であればある程言い辛くなる。…人は誰もが大切な相手に面と向かって言えない想いを持っているのだという事をお忘れなきよう。」「お嬢様、こういう機会ですので、大切なお話をさせて頂いても宜しいでしょうか?…実は…わたくしにもお嬢様に伝えられずにいた思いがあるのでございます。…思い切って申し上げても宜しいでしょうか…?」

第6話につづく