アイニノ版赤ずきんちゃん | 壱之宮ねこの嵐大スキブログ

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【注意】こちらは管理人のチサトによる嵐をモデルに書いた創作小説です。
ご本人様やジャニーズ事務所様とは全く関係はございません。
その事を念頭に置いて戴いた上で、どうぞご覧下さい。

≪アイニノ版赤ずきんちゃん≫

【1】
昔々ある所に、それはそれは可愛くて、そりゃあもうそんじょそこらの可愛さではなくて無茶苦茶かまってやりたくて、グリグリしたくなってしまうくらいのかわいこちゃんがいました。名を二宮赤ずきん和也と言いました。
「ニノ~蕎麦打てたんだけど食べる?」
大野智お母さんは蕎麦を盛り付けながら、愛息子の和也に訊ねました。
和也は嬉しそうな笑みを浮かべて「はい、戴きます」と返事しました。
チョコンと椅子に腰掛けて、礼儀正しく戴きますの挨拶をして、和也は打ち立てのお蕎麦を食べました。
「どう?美味しい?」
智お母さんが訊ねます。
「はい、美味しいです(*^_^*)」
和也がそう言うと、智お母さんはどうしようもなく嬉しくなってしまうのでした。そうなのです。大野智お母さんは目に入れても痛くないくらいに赤ずきん和也の事が可愛くて可愛くて仕方がなかったのです。
麺作りが大好きで、それを誰かに食べてもらう事にも喜びを感じてしまう智お母さんでしたさんでしたが、実際智お母さんの作る麺料理はプロはだしで、ご近所さんにも美味いと大評判でした。でもその誰よりも和也は実に美味しそうに食べてくれました。
丹精込めて作った麺料理を大好きな人に美味しそうに食べてもらえる事程、こんなに嬉しい事があるでしょうか?和也がお蕎麦をふーふー冷ましながら食べる姿を微笑ましい気持ちで眺める智お母さんでした。

「ねえ、智お母さん」
「うん?な~に、ニノ?」
にこにこ顔で覗き込んでくる智お母さんに、赤ずきん和也は言いました。
「お蕎麦、まだ、ありますか?」
赤ずきん和也の問いかけに智お母さんは破顔しました。
「な~んだ、1杯じゃ足りないって?いくらでもあるから、好きなだけ食べなよ♪」
でも赤ずきん和也は首を横に振り振り言いました。
「いえ、お蕎麦すごくうまかったから、潤君に届けてあげようかなって、思って。一昨日から捻挫で寝込んでるからお見舞いに持って行ってあげようかなって、そう思って」
松本潤君。和也の従兄弟で、小さい頃からとっても、とおぉぉぉっても仲良しで、和也にとってとっても大事で、大好きな同い年の弟です。
でもその大好きな潤君が先日足を挫いてから寝込んでいるのです。
きっと思うように動けずご飯を食べるのにも不自由しているに違いありません。
少しでも助けてあげたいと思う和也なりの優しさでした。
愛息子の思いやりに満ちた申し出に、智お母さんは感激して籠にいっぱいのお蕎麦やうどんや麺を詰め込んで和也に手渡しました。
「お前が届けてやったら、潤もきっと大喜びだろうな♪でも本当気を付けて行けよ?道草したらダメだよ?あと、知らない人に声をかけられてもこたえちゃだめだよ?いいね?」
まるで幼子に言い聞かせるように注意する智お母さんに、内心僕そんなに子供じゃないのにと不満に思いましたが、でもそれも自分の事を愛してくれているからこそだと思い直して和也は素直に頷きました。
「ハイ。気を付けて行って来ます」
和也の素直な返答に、智お母さんは微笑みながら見送るのでした。でも、
(ニノのこと、信用してない訳じゃないんだけどな・・・)
そうなのです。赤ずきん和也は本当に可愛くて、どうしようもなく可愛くて、あまりにも危なっかしいのです。いつどこで狼が狙っているのか知れないのです。
でも見かけよりしっかりしてる和也なら大丈夫かな?と思い直して、暖かい眼差しで、智お母さんは愛息子の可愛い後姿を見守り続けるのでした。