第 3 章 廃棄物情報の信頼性を高める方法
3.1 排出事業者の廃棄物情報に関する社内体制
続きです。
排出事業者の社内における部門間の情報伝達について、以下に取組の事例を紹介する。
《A社の取組》
業種 :化学工業
・従業員規模:約 70 人
・廃棄物の種類:廃油、廃酸、汚泥等
・廃棄物の排出量:約 2,000 トン/年
廃棄物情報の伝達の仕組み
1 工程部門が、排出処理依頼表(図 3-2)を作成・捺印後、環境管理部門へ提出
する。特記事項がある場合は、表下段の特記事項欄に記載。
2 環境管理部門が内容を確認の上、処理業者へ廃棄物のサンプルとともに見積り
を依頼する。
3 処理業者決定後、依頼表を完成・捺印し、原紙を環境管理部門が保管、コピー
を工程部門へ、切りとり線より上部を処理業者へ提供し、三者の情報の共有化
を図る。
4 毎月1回廃棄物委員会を開催し、工程部門と環境管理部門との情報交換を行う。
5 廃棄物の性状に変化があった場合は、工程部門から管理部門へ連絡が入り、サ
ンプルを採取して分析を行う。
《B社の取組》
業種 :化学工業
・従業員規模:約 5,000 人
・廃棄物の種類:燃え殻、廃プラスチック、廃油等
・廃棄物の排出量:約 260 トン/年
廃棄物情報の伝達の仕組み
1 工程部門が、廃棄物処理・処分依頼/記録書(図 3-3)を作成・捺印後、環境
管理部門へ依頼する。
特記事項がある場合は、表下段の特記事項欄に記載。
2 環境管理部門が内容確認後、処理業者へサンプルと共に見積り依頼する。
3 運搬業者、処分業者の実施状況を確認した場合、実施日とサインをし、処分の
完了を記録する。
次回に続きます。
参照:環境省
奥興業
大阪府泉南郡熊取町成合西2230-42