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ええ、それで、私は家内に相談したんです。ちょうど、ロバート・キヨサキの『金持ち父さん、貧乏父さん』が出たころです。
「マギー(=妻です)、僕たちはラットレースから脱出しないと。でも僕は携わる時間がない。どの会社でもいい、マギーが好きな会社に登録をして、頑張ってみないか?」
マギーは、二つ返事で承諾しました。いろいろあったようですけど、結局は、私の両親の会社でやってみることにしました。スポンサーとして援助するからって約束をとりつけたみたいで。
何が起こったかって?
はい、5年かかりましたけど、私は弁護士を辞めて、時間もお金も充分エンジョイ出来る生活を得ました。信じられませんでした。弁護士として難しいクライアントとの打合せに要する2時間と、楽しくミーティングしたり、インセンティブ旅行で仲間と過ごしたりする2時間と、後者のほうが実は収入が多かったんです。凄いことです。マギーに心から感謝しています。
で、そのままセミリタイヤとも思ったのですけど。子供の頃に一緒にボーイスカウトをやっていた友人が、新しくMLMの会社をスタートするから、経営陣として一緒にやらないかと持ち掛けられました。2年前、です。
ええ、迷いました。会社も盤石で、もう将来の収入はほぼ約束されていましたから。
でも、心のどこかで
「これでいいのか?」
という思いはあったんです。確かに神様から祝福されていた状態ではあったのですが、その友人からのオファーを受けるべきかどうか、本当に悩みました。
何度も神様にお祈りをして、結果、答えを得ました。
私はマギーに、
「この仕事にトライしてみたい。そして、これまでになかった、素晴らしい理念に基づいた新しい会社を興して人々に自分が味わった幸福を分かち合いたい」
と伝えました。
マギーは数日、口をきいてくれませんでした(笑)。当然です。彼女はトップ・ディストリビューターとして輝いていましたから。年収?私の弁護士時代の倍以上は、軽くいっていました。両親は、更に上でしたけどね。
最後は、2人でよく話し合って、祈って、それで決めました。彼女の賛成に心から感謝しています。だから、私は失敗するわけにはいかないのです。私と違って、日本で暮らすのは初めてですけれど、それでもマギーは日本での今の生活をエンジョイしてくれています。はい、夫婦で引っ越しました。目黒に住んでいます。
子供たち、ですか?5人おりまして、みな独立しています。ええと、ユタに2人、カリフォルニア、シアトル、末っ子がメサ、アリゾナです。年に2回、全員で集まりますけれど、もう孫が10人を超えまして。誰が誰か、分かりません(笑)。でも、とても幸せです。
私は、MLMの提供する「収入の機会」に本当にコミットしています。人々に貢献して、その対価を得る。これは人間の根源的な欲求に基づいています。誰でも、人の役に立ちたいと思っています。そして、誰かに「ありがとう」と言ってもらいたい。そのうえでの収入がある。そこが最も大切なのです。
そのためには、会社は「高品質の製品の開発」と、「確かなインフラ」つまり物流とITシステムですね。そこがお粗末な会社があまりに多過ぎます。会員一人一人に準備される「マイページ」が、ちゃんと機能しないまま、プレ・マーケティングでただ会員だけを集めようとする。売上だけを得ようとする。それでは、いけません。
いま、皆さんが比較するのは
「アマゾンに比べて、どうか」
というレベルです。MLM企業側の論理だけで満足される程、甘い世界ではありません。今後とも、良いサービスを提供できるよう、オペレーションを充実させますよ。「理念」を強く語る会社ほど、オペレーションのひどさがありますからね。(了)