夜、8時頃。ベッドに寝転んでいると、なんと信山先輩から電話。慌てて、出る俺。
「浩太。・・・お前、今日はどうしたんだ」
「・・・体調、悪くて早退しました」
「そうか。欠席連絡くらい、入れてから帰れ。で、今はどうなんだ?明日は来れるのか?」
「・・・わかんないすけど、たぶん、行けると思います」
「わかった。ま、ムリしてまで来いとは言わんが。次からサード・ポジションの練習を始めるつもりだから、そのつもりで。じゃあな」
電話は、乱暴に切られた。
信山先輩には、当然だけど、あゆみ先輩のおばあちゃんの件は伝わっているだろう。どう、思っているのだろう?お悔みに、行くのかな。真剣に付き合っているということだけど、おばあちゃんに、会ったこと、あるのかな。
俺はどうでもいいことを、あれこれ、考えていた。Youtubeで、パッヘルベルのカノンを再生しようとしたとき、LINEが届いた。
げっ
俺は、目を疑った。あゆみ先輩だ。
恐る恐る、文面を見る。
★あゆみ先輩★「浩太くん。今日は、どうして、あそこにいたのかな?」
考える風の、かわいいスタンプが俺を見る。
返事は、打てない。リアクションに合う、スタンプもない。
でも、スルーは絶対にいけない。どうしよう、どうしよう。
俺は必死に考えた。どうしよう、どうしよう。
すぐに、次のメッセージが。
★あゆみ先輩★「なに?またスルーなの?」
どうしよう、どうしよう、どうしょう。
とりあえず、返信しなきゃ。
(つづく)