「TVCMを読み・説く」。第10回はリクルートのホットペッパー「SMAP×Hot Pepper 」です。
(過去の記事(第1回~第9回)はこちら
。)
このCMは全部で8種類(統合版含む)あり、SMAPの少年期の映像を使用して吹き替えをおこなうCMです。リクルートでは「SMAPアテレコCM」とWebサイト上で紹介しています。
「アテレコ」とは「アフレコ(after recording)」から派生した言葉で、画面の映像に合わせて音を「あて」るところから由来します。Wikipediaによると「アテレコ」という言葉は認知度が低い言葉であり、死語となりつつあるらしく、「アフレコ」が一般的とのことです。
過去リクルート以外「アテレコ」を活用したCMは見あたらず(注)、この「アテレコCM」というのは新しいCMジャンルと言えます。
注:Google「"アテレコcm" -smap -hot -pepper -リクルート -ホットペッパー -hotpepper」にて検索
リクルートではSMAPが登場するパターンの前にも外国人が出演する「アテレコCM」をいくつか展開
しており、2006年度TCC(東京コピーライターズクラブ)賞ではグランプリ
を受賞しています。
また、今回出演しているSMAPは「2006年 年間キーワードランキング
(infoseek)」の男女有名人部門で1位であり、TCC賞グランプリの「アテレコCM」と組み合わせることで広告効果は相当高くなると考えられます。
さらに本CMでは、SMAPの顔が埋め込まれているQRコードを活用し、Webサイトへの誘導もおこなっていました。
複数のメディアの活用をクロスメディア(※)といいますが、人気度が高いSMAPの起用を軸としたこのクロスメディア展開は、最大限の広告効果を果たしているといえそうです。
※ クロスメディア:ある情報について、文字や音、あるいは手紙や電子文書などの、様々な表現媒体(メディア)を用いて表現することである(IT用語辞典バイナリー
より)
