えー、先に言っておきます。
こちらの作品、1と2以降でほとんど別物みたくなってます(流石に言い過ぎか?)。
と、いうのもですね、2以降でやたらめったら強い男性キャラクターが登場するんですよ。その彼のせいでですね、1ではハラハラドキドキのホラーサスペンスだったものが一気にホラーアクションに色味が変化するんですね。
それはそれとして面白いんですけども、私的にはやっぱり最初の、どこから襲われるかわからない緊張感と、それが本来であれば安心できるはずの“家”という場所で行われているということで終始緊張しっぱなしで楽しむことができました。
ここから、特に私が気に入っているポイントをいくつかご紹介しますね。
まずですね、設定が面白い。
年に1度、12時間だけいかなる犯罪も容認されるという新法律「パージ」が定められたアメリカが舞台なんですけれども、もうその時点で面白い。
絶対にありえない、非現実的な設定だと思います。でもぶっちゃけ……んなこたぁどーでもいいのよ。
むしろ映画というフィクションの場だからこそ、そういった「ありえない」を体験したいんでしょうが!
……というのが私の持論でありまして。
次に、主人公達のポジションが面白い。
作中でも明言されているのですが、このパージ中主な標的となるのは貧困層なんですよね。というかそもそも、パージ自体が貧困層を排除するために設けられた法律といいますか……。
ならば当然、主人公も貧困層の人間……ではない!むしろ富裕層!そう!主人公達はちゃっかりしっかりがっつり富裕層側の人間なんですよ!!
え?富裕層なの?だったらセキュリティとか徹底してるだろうし襲われる心配ないんじゃないの?と思われるかもしれませんというか実際私はそう思いました。
事実、主人公達はちゃんとしたいい家に住んでますし、毎年のパージに備えたセキュリティだって厳重です。大体、パージの標的は貧困層なんだから、富裕層は狙われにくいのが暗黙の了解。むしろここまで安心材料しかない状態でどこを不安がれと?
……そんなことを思っていた時期が、私にもありました()。
事態は、一家の息子が逃げ込んできた貧困層の男を匿ったことで急変します。
「貧困層の味方をした」という理不尽極まる理由から通称「パージャー」と呼ばれるパージ参加者達から標的にされてしまう一家。
今まで“傍観者”だった一家にパージの本当の恐ろしさ、悲惨さが突き付けられます。
テレビでニュースを眺めながら、「怖いけど、まあうちは大丈夫だろう」って他人事みたいに考えてたのが、いざ実際に自分の身に起きてみてやっと恐怖を実感し現実を理解する、ってあの感覚、多分誰もが共感し得るかと思われます。
印象に残ってるシーンはやっぱりアレですね、家族を守るべく男を差し出そうとする旦那さんに対して奥さんが、「ちょっと待って何してるの私達!?」、「あなたどうしちゃったの……!?」と我に返って諭す場面。からの、人としての尊厳を手放さないために命懸けで戦う決意を固める場面。
陳腐だと白ける人もいるかもしれません。が、だとしても私はこのシーンが大好きであると断言できます。
だって単純に好きなんですもんこういうの。グッと来る。
……などと、まぁ、長々と語りましたがそんな感じでして。
少しでも興味を持って下されば幸いにございます。
以上、映画『パージ』の紹介でした。
新しい建国の父と、生まれ変わったアメリカに祝福あれ。
またね〜。