『目立つ力』勝間和代著 レビュー すんなり読めた | 15分早く帰れる!【オフィス仕事術】

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月曜日に本屋さんで購入して、通勤時間を使って読んで火曜日の帰宅時に読み終えました。ブログをすでに書いたり読んだりしている人なら、肯定してもらえる本です。




この本でくり返されるテーゼは、2つ。


 ●まずは使ってみて!


 ●そして発信してみて!




まだ発信者としてのスタートラインに立っていない人も読者対象にして、何度も呼びかけられています。もう始めている人は「やっていることは間違っていないよ!」とくり返し応援してもらう感じ。




勝間さん自身が今のポジションにいるのは、インターネットの力があったから。そして、コンサルティングのスキルを活かして、戦略的にこのツールを使ったから。




こういったくだりに反感を持ちたくなる人の気持ちも分かります。今、ほとんど毎日どこかで勝間さんの顔を見てアピールを聞いて、さらに「私はこうやって成功しました」という話が上乗せされたら聞いているほうはつらい。




私も、今までの勝間さんのイメージは「自分が力を持っていることを自覚して、それを武器にできる人」でした。正直ここしばらくの露出を見ていて食傷気味なところもあり。




でもこの本を読んで収穫だったのは「自分が自己承認欲求を持っていることを自覚している」と知ったこと。ああ、自覚を持ってやっているんだ、と分かってちょっと垣根が取れました。その欲求なら自分も語れる!^^




誰もが持っている「私を見て見て!」という欲求をいかにプラスに作用させるか。ネットを利用してうまくつなげられると、リアルな自分を立体的にアピールすることができる=目立つことができる。この力はリアルな生活の実益にもつながっていく。勝間さんが実践していることですね。




目立つのが目的ではなくて、何をするために目立とうとするのかは明確にしなければいけない。そして、どのようなリターンを得るのかは自分で設計しなければいけない。でも。それよりも先に。



 ●まず発信してみて!


 ●giveの5乗の精神で!



giveし続けるためには、生身の自分が興味を持って長く続けられる分野でなければ無理。自分がgiveし続けられるものが何か、それをどうやって見極めるか。いくつかの方法が本に提示されています。



発信者だけれど、表現者であると同時に提供者でなければ受け入れてもらえない。そんな自分に提供できるものは何か。戦略的にそれを見つけてこそ、ネットのパワーが享受できる。これは、ネット生活だけに留まらない真理。



個人的には「ブログの中にどんなフックを用意すれば読んでもらいやすいか」に触れている第三章と、最後にあった小飼弾さん、青山直美さんとの対談が読み応えがありました。先駆者と言われる人の視点から今のネットを眺めることができます。



「今の若者はコミュニケーション力がない」という論じられ方に、皆さん首を傾げていました。今求められている「コミュニケーション」は昔と全く違うものになっているのに、年齢が上の人はそれがあまり見えていないことが多い。



確かに、デジタルネイティブの人たちはツールを使って国も時間も超えて人とつながるのが得意です。ブログやツイッターに参加すると、その新しいタイプの輪に入っていける。



発信欲がない人には、この手の論法は耳障りでうるさいかもしれません。人を巻き込んだり巻き込まれたりの積極的コミュニケーションを取ろうと思わない場合は、勝間さんの前つんのめりな姿勢は見聞きしていてしんどいかも。



勝間さんは最後に「この本を読んで何を始めたのか書いてほしい」と締めていました。私は、今すでにブログとツイッターとフレンドフィードとミクシィとマイブックやフェイスブックも…結構いろいろ足を突っ込んでいて。



私はカツマーでも信奉者でもありませんが、まず新しいツールを使って試して、発信してみるという勝間さんのスタンスには大賛成です。やってみて分かること、やったから見える景色が必ずあります。それは得になることはあっても、損になることはない。



これからは、使っているツールたちを有機的につないで、自分自身をどう見せていくのかに気を配ろうと思います。



ネットツールといっても、どう転んでも全部リアルの自分につながっていて、どれも自分の側面が反映されている。演出は出来ても根っこは同じ。根っこが育っていないと枝葉が輝くことはない。ひいては「自分がどうしたいのか」を考えないとこれらは使いこなせないんですね。



インターネットについて書かれていて、宣伝文句もそこですが、跳ね返って生の自分に向き合ってしまった本でした。アマゾンの評価はかなり辛口ですが一読の価値はあると思いますよ。(辛口加減もひそかに一見の価値ありかも(^^;↓)



目立つ力 (小学館101新書 49)


目立つ力 (小学館101新書 49)


▲本屋さんでは、勝間さんの帯が目立ちます(笑)



そのほかの本・レビューはこちら。『しがみつかない生き方』も読みましたよ。


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