とうとう近づいてきた。
夏が近づいてきた。
連日、気温が30度を超す日々。
梅雨を通り越してもう夏が来たんじゃないかと思わせるこの頃の気候。
僕も二十歳やそこらなら早めの夏の到来を喜んでいたのだが…
三十代半ばにもなるともう夏が来るのを素直に喜んでなんかいられない。
暑いし、
汗かくし、
バテるし、
寝苦しいし、
セミうるさいし。
いいことなんて一つもない。
あ、ウソ。
いいことなんて一つしかない。
いいこと…
それは…
女子が薄着になっていくことだ。
大きく開いた胸元から見える谷間。
ノースリーブから見える脇。
タイトなパンツから透けるパンティライン。
ショーパン、ミニスカから出る生足。
僕も健全たる男子。
ガン見こそしないものの、ついついこういったものに目がいってしまう。
そして、僕は思う。
やっぱり夏が好き!
もし、夏に女子たちが薄着をしなかったら、
僕は毎夏、冬眠ならぬ夏眠に入っていただろう。
僕が夏を越せるのは女子様のおかげです。
女子様、ありがとう。
そんな薄着の女子をつい目で追ってしまうやらしい僕だが…
ここ数年、少し変化が現れだした。
その変化とは…
見る部位が少し変わってきたのだ。
昔の僕は胸一択だった。
乳房イコール女子の魅力だった。
胸・尻・脚は8・1・1の魅力比率だった。
だが…
最近の僕は尻、そして脚にもかなりの魅力を感じるようになってきているのだ。
胸・尻・脚は3・3・4の魅力比率。
年をとると好みが下に降りてくると聞いたことがある。
まさに僕はその通りになってきているのだ。
「お母さん、
僕は確実に成長しております」
一応、20年前に亡くした母親に報告しておこう。
そして、
その脚の魅力を更に高めるアイテム。
それが、
「網タイツ」
僕はこの網タイツに目がない。
胸・尻・網タイツを穿いた脚は1・1・8の魅力比率。
網タイツの似合う綺麗な足を見るとつい見とれてしまう。
ガン見したら変態だと思われるので、
チラ見を何度もしてしまう。
チラ見がバレないようにサングラスでもかけようか…
鈴木雅之みたいに…
もしそれでチラ見がバレたらこう言おう…
「違う違う、
そうじゃ、そうじゃない」
軽く怒られるだけで済むかもしれない…
「めっ!」って。
けど、もしかしたら警察に突き出されるかも…
マーシーみたいに…
そうなったら全速力で…
ランナウェイ…
そんなリスクを背負いながらも僕は網タイツを見るだろう。
それくらい網タイツが好きなのだ。
もし僕が銀行強盗なら…
網タイツを被って銀行に押し入るだろう。
それくらい網タイツが好きなのだ。
もし僕が総合格闘家なら…
網タイツのフェンスの中で闘いたい。
それくらい網タイツが好きなのだ。
もし僕がセミなら…
網タイツの虫取り網で捕まえられたい。
それくらい網タイツが好きなのだ。
もし僕がカタクチイワシなら…
まき網タイツ漁業で捕獲されたい。
もし僕がミカンなら…
網タイツのネットに入れてほしい。
もし僕がサッカーボールなら…
網タイツのゴールネットを揺らしたい。
もし僕が扇風機なら…
網タイツのカバーで指が入らないようにして欲しい。
もし僕がビジネスバッグなら…
網タイツの網棚に置かれたい。
もし僕が50年前の夏の夜にタイムスリップしたら…
網タイツの蚊帳の中でぐっすり寝たい。
もし僕が井上さんなら…
「井」の字は網タイツを切り取ったものだ。
もし僕がサッポロポテトなら…
バーベキュー味がいいな。
もし僕が修二と彰なら…
「青春網ーゴ」を歌うだろう。
もし僕が筋トレをするなら…
網ノ酸を摂ってから行うだろう。
もし僕が通販で買い物するなら…
楽天市場より網ZONだ。
もし僕が岡村孝子なら…
元「網ん」だ。
もし僕が 財津あみ なら…
外国に行ったらAmi Zaitsuだ。
もし僕が犬なら…
犬種は秋田イヌだ。
もし僕がアリの巣コロリなら…
職業欄はアリ退治だ。
もし僕が誕生日なら…
今宵はパーリーナイツだ……
・・・・・
後半伝わったかどうか分からないが、
これくらい僕は網タイツが好きなのだ。
もし僕が女に生まれ変わったとしたら…
絶対に網タイツを穿キタイツ……