春風譜~風の市兵衛弐31~
辻堂魁
あらすじ
唐木市兵衛は我孫子宿近くの村を訪れていた。
小春の兄の又造が、妹と《鬼しぶ》の息子・良一郎との縁談を知り家出したのを、迎えに出たのだ。ところが、又造は訪ね先の親戚ともども行方知れずだった。同じ頃、村近くで宿の貸元と、流れ者の惨殺体が発見された。近在では利根川の渡船業等の利権争いで、貸元たちが対立していた。渋井鬼三次は我孫子の勘定場の役人とともに横領した逃亡者の探索に王子権現の水茶屋《狐火》の張り込みを始める。市兵衛は失踪人探索を始めるが…。
感想
市兵衛の探索と鬼しぶの探索とが一度も交わらなかったのがなんでだろう?という物足りなさが少し。
又造や南吉など人のいいダメ人間が登場人物に多いのもシリーズの特徴か?
風の市兵衛シリーズも弐になってからちょっと全体的に内容が暗くなってきて残念な感じもする。第一シリーズの頃の明るさがもどってきて欲しいが…
こんな人におすすめ
時代小説好きにお薦めの一冊です。