ちいさいものたちへ
ほっこりとさみしいわたしを見つめてる
「猫ゆずります」の猫の写真
光る川オオイヌフグリ一面に
群れ咲くところハムスタ―の墓
にんげんが泣かずに夜をねむるため
一晩中見張ってるんだ猫は
手招きをしてもなつかぬ猫の毛が
天国のような軽さでただよう
ひっそりと路地を横切り夏の猫
通りすがりの人のように来る
おやすみと猫のあたまをなでやれば
ふた粒の星のような眼をする
真っ先に弱りし金魚の名はなくて
「きんぎょ」と呼んで葬りてやる