今日も大奥は飲みというので、一人で映画。
久々のロードショーで、楽しみにしてた「クローバーフィールド」。
面白かったっす。
ネタバレにならないように、気をつけてレビューします。

アクションもCGもよかったし、あの他にはない臨場感もかなりいい感じ。

民生用のカメラという設定でありながら、
シナリオは違和感なく、同時に無駄もないという素晴らしい出来。
あの状況で、一人一人の台詞は非常に的を得ていながら、
終わってみると、ほとんどの説明は出来ている。
もっとも、主人公が当事者なので、主人公にわからないことは観客にもわからない。
それでいいと割り切るから、あの臨場感が出る。

カメラもってる男が、粘着質でKYでやな奴。だからこそ、あの状況でもカメラを回し続けてる。
みんなに主人公のセックスをばらして回るところは、
カメラを回し続けるための伏線なんだと思う。

目から血を出す彼女は、主人公のことが好きだったんでしょうね。
だから最後までついてきたし、彼を助けようともしたんだし、
助けようとしたことを「意外だったって口調ね」とすねてみたりもして。

地下鉄でお母さんから電話がかかってきて兄の話をして、
初めて事件の悲しみがこみ上げる、なんて、シナリオも芝居も素晴らしい。

また、スピーディな展開もいい。
あっという間に終わるけど、展開は充実してる。
映画としての密度は十分だとも思う。

緊張感や、カメラワークに気を取られてばかりでは分かりにくいかもしれないですが、
皮肉も冗談も聞いていて、楽しい映画でした。
馬車とか、トンネルの中での火だるま男の話とか、
笑わそうとしているシーンがたくさんありました。
ラストカットの平和な一言も、皮肉の一つ。映画の終わりとして心憎いばかり。

だから、気楽に笑ってびっくりして、スリルを楽しむ、
エンターテインメントとして、よく出来た一作でした。
もう一回見てもいい。

最後に、「クローバーフィールド」というタイトルは、
ビデオが発見された場所が公園なので、
シロツメクサがたくさん生えてる場所だったからなんでしょうね。