コーチのあるケララからタミル州コインバトール入りしました。賑やかな中心地から離れた山奥、アナイカッティにあるSDJにて、10日間のアーユルヴェーダ・トリートメント・プログラムに参加しています。
アーユルヴェーダ・トリートメント施設SDJの入口門。
滞在2日目の夕方、SDJから3キロほどにあるプージャスワミジのグルクラムにて、ダクシナームールティに捧げるプージャに参加させていただき、プラサーダを頂いてきました。
↑カタカナだらけで解りませんね。
アーユルヴェーダ・クリニックのSDJも創立されたプージャスワミジは、3年前にグレートサマディーにお入り、亡くなったのですがお名前は残してあります。ヴェーダーンタの先生達が住む場所なので、アシュラムや寺とは呼ばずに「グルクラム」といいます。
こちらはグルクラム内、スワミジの住居だったメモリアル施設に繋がる道。
こちらではガネーシャや聖なる牛ナーディなどと共に、シヴァ神が化身した神であるダクシナームールティが祀られています。夕方からのプージャ(お祈りの儀式)に参加させていただきました。
米粉で描かれた美しいランゴリで飾られたグルクラムは、祭壇に向かう階段の脇に水場があり、そこで足を洗ってから裸足で入ります。
祀られた全ての神様たちにご挨拶をして、ダクシナームールティーに面して座り、プージャが始まりました。シュローカ(祈りの句)の合唱とともに、ダクシナームールティーに薔薇の花びら、水、ターメリックで染めた米などをかけていきます。
シュローカはみんなで唱歌してよい譜で、アシュタンガのプラクティス前に唱える先人たちとパタンジャリに捧げるものもシュローカと言えます。マントラは厳しく言うと元来はグルから教わり授かるもので、他の人と歌ってはいけないとなっているのです。
さて、プージャのシュローカの最初は OMに続いて何かの言葉、そしてナマハが続く繰り返し。後にそれはダクシナームールティーの108の化身たちの名を全て唱えていたのだと教えてもらいました。
シヴァ神の化身にも、108の化身がいます。
シェローカが進むにつれ鳴らしものなども入り盛り上がっていき、軽いトランスで終了したプージャですが、これは毎日繰り返される日課です。神さまにはお食事も捧げられるので、プージャに参加した人々には神さまのお下がり、プラサーダが配られます。
私も10箇所以上はやられました。
ダクシナームールティーは智恵の神。宇宙の叡智を司る神。
それはおいても、素晴らしい経験をさせてもらいました。建て替えしたばかりの祭壇は美しく、シェローカを歌うスワミジたちの歌声の深い響き、神への愛に溢れる空間と時間でした。
ダクシナームールティーはサンスクリットで「南を向く者」という意味があり、インドでは南は死を意味する方角であるため、”死”、すなわち”変化”をもたらす神とされています。シヴァ神がヒマラヤの人里離れた場所で弟子たちに教えを説いた際に、南を向いて座していたらことから来ているようです。