日本名を、胡廬巴(ころは)というフェヌグリーク。ヒンディー語で生葉をメティ、その乾燥したものはカスリメティと呼びます。

インドやスリランカ料理で使う大好きなハーブのひとつで、クリーム系のカリーによく合う、お醤油のようなコクが生まれます。

 

ビタミン、ミネラル、そして鉄分も豊富な種は驚くほど苦く、そのままでは食べられませんが濃い色になるくらいに煎って使います。生葉は日本ではほとんど手に入らないのではと思いますが、私のインド料理の師匠、プーナム先生から一度冷凍されたものを頂いたことがあります。

 

カシュークリームの白カリー・グレイビーに、グリンピースとメティだけが入るシンプルなレシピ。そしてそれ以外は何もいらないというコクと旨みがたっぷりのカリーが出来上がりました。以来、いつかまた生葉が手に入ったらいいな、と思っていました。

 

そしてふと気がついたのが、スパイスとして買ってある種を発芽させたらいいんじゃないか、ということで賞味期限が切れた種を直播きしてみました。

 

すぐに芽が出て、双葉からすでにあの独特な強い芳香がしてきます。育て方がいまいち解らずに日光にあてようと天気の良い朝に外に出したりしてみましたが、小さなバッタが匂いを嗅ぎつけて鉢にやってくるので慌てて撤収。

窓際に置いてこのまま育つかなと思っていましたが、弱々しい状態で殆どが成長を止めてしまいました。

 

そこで今度はスプラウツを作ってみることに。ムング豆(緑豆)のスプラウツも沖縄では発芽が速いですが、フェヌグリークはあっとい間にもやし状態になります。

 

 

 

メティのスプラウツ。苦味はなくなるのでこのまま食べても美味しい。

 

 

フェヌグリークは古代エジプトでも薬用ハーブとして使われ、種から作るペーストを体に塗って体温を下げたり、防腐剤としてミイラの中にも詰めたそうです。

 

伝統的なアーユルヴェーダの薬としても重要な位置を占めており、先に記述したビタミンや鉄分の他にもタンパク質、繊維質、カリウム、ナイアシン、認知症予防に効果があるといわれるジオスゲニンも豊富です。

アルカロイドもたくさん含まれているため、フェヌグリークの根には地中の窒素を固定し、土を肥やす働きもあります。

 

そして近年のスタディでは、脂肪蓄積抑制に効果があり、糖尿病患者の血中コレステロールと尿の糖分を減らすことが分かっています。糖質・脂質・タンパク質の代謝に不可欠なビタミンB3=ナイアシンが豊富だから納得できますね。

 

もうこれは万能サプリメントのようなもの??

 

スプラウツを鉢に移したらどんどん成長しはじめました。まだ双葉の状態で成長を見守る段階ですが、メティに育つのが待ち遠しい。

生葉が収穫できたら、インド・スリランカ料理教室でぜひお料理しましょう。

 

 

 

プラントしたスプラウツから元気に双葉を出すフェヌグリーク。

 

 

そしてインド料理以外にも、ローチョコレートにパウダーを一振り入れています。これはフードクリエイターのウーニンさんから教わったレシピ。

カリー同様、チョコレートに俄然、リッチなコクがプラスされます。

 

 

 

仏陀の御頭ローチョコレート。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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