以前"ウコン/ターメリック"のエントリで沖縄ではウコンの花が"くるくま"という名で呼ばれていると書きましたが(こちら)、最近"くるくま"もサンスクリット語由来だと分かりました。

サフランの代用としても使われるようになったターメリックは、中世の文献のなかでしばしば、本来サフランを意味するクンクマ(kuṅkuma)の名で呼ばれています。以下伊藤武先生の文章から。

真性のサフランは西アジアが原産。紀元前にアラブ商人によってインドに持ちこまれました。クンクマという語も「黄色」をあらわすアラビア語のクルクム(kurkum)のサンスクリット化です。このアラビア語がラテン語化したクルクマ(curcuma)は、現在はターメリックを意味する学名にもなっていますから、話はさらにややこしくなる。
ターメリック・パウダーに石灰とレモンの汁を混ぜると、化学変化を起こして真っ赤になります。それゆえ、インド女性が吉祥のしるしとして額に捺す赤い点もまたクンクマ(ヒンディー語ではクンクム)と呼ばれます。


haruUkon


初夏に行った石垣島で買ってきた春ウコン。
芽が出てきてもカットすると鮮やかな黄色でまだしっとりしている。



なるほど。しかし沖縄の言葉は、以前も書きましたがサンスクリット語が語源のものが多いです!沖縄に生きるサンスクリット語

ちなみに英語のペッパー(pepper)の語源は、梵語のピッパリー(pippalī)。しかし、ピッパリーは真性のコショウではなく、ナガコショウ(長胡椒)なのだそう。
そしてピッパリーは、沖縄で栽培されているヒハツ(畢撥)の語源にもなっています。もっとも沖縄のヒハツは、インドのピッパリーとは別種で、植物学的には「ヒハツモドキ」と称されるそうです。

沖縄に生きる梵語、まだまだありそうです。








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