相変わらずゆる~い感じでヨーガ周辺の勉強をしていますが、アーユルヴェーダの基礎知識が解りやすく説明されている、レシピ本を読んでいます。尊敬するヨーガ/インドおたくの伊藤武先生と、アーユルヴェーダの教科書「チャラカ・サンヒター」に基づいて2000年前のインド料理を再現した共著のある、インド・スパイス料理研究家の香取薫氏。アーユルヴェーダを治療に取り入れる医療機関のセラピストなどを務める、佐藤真紀子さんとの共著です。

「蜂蜜は加熱すると毒になる」と、アーユルヴェーダでは教えていますが、個人的な理由で蜂蜜摂取をやめている私は、いままで何故なのか深く考えずにいました。
カパを減らす効力があるため、甘味にもかかわらず痩せ薬としても使われる蜂蜜ですが、この「アーユルヴェーダ食事法」にとても面白いコラムが載っています。

以前未消化の物質、アーマについて書いたエントリで、老化の原因になるAGEs(Advanced Glycation Endproducts)、終末糖化産物について触れましたが、蜂蜜の加熱はこのAGEsを増産するようです。
コラムでは、加熱した蜂蜜が毒になる理由は、まだはっきりとは未解明、として、富山大学和漢医薬学統合研究所と金沢大学による、2008年の共同研究結果を紹介しています。それによると、生蜂蜜を100℃で30分加熱すると、AGFsが8倍に増加したことが解りました。


Acooking


2000年前のインドのご飯に興味津々。
今のインド料理で玉ねぎを多く使うなどは、モズリム文化の影響だったり、
ターメリックを元々は使っていなかった、など興味深いです。



さらに続けて、しかしながら伝統料理の中には、蜂蜜を加熱するものも数多くある。なぜそのような料理が長く受け継がれてきたのかという疑問に対しては、先の共同実験で行われた別の実験結果から、考えさせられることが深いです。それは、同じように生蜂蜜を100℃で30分加熱しても、そこにターメリックを加えるとAGFsの増加率が1.5倍にしかならないというもの。面白いですね。
ハーブや調味料、食材の組み合わせで、変化があるという事です。

それにしても、計測器や仔細なデータ収集方、医療機器が無い時代に確立された、今なお有効な知識を備える、古代インドの医療法。著者の、アーユルヴェーダは、自然を深く観察した上での壮大な理論に基づいている、との考えに共感します。

人間が強めていった自然支配へ至るもっと前、宇宙のリズムと共鳴し、自然に寄り添い、感謝する生活をしていた時に、たくさんの
智慧を与えてもらったのだと思います






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