ずいぶんご無沙汰しておりました..
ずっとほったらかしにして申し訳ありませんでした
ご訪問してくださった「検索ワード」にも、
真面目ワードが並んでいて、申し訳ない気持ちでいっぱいです

前回更新からほぼ1ヶ月の間、やさぐれておりました。
身バレしちゃうから細かいことは書かないけれど..
いろいろテンパっておりまして..
まあ、でも、ひとつづつ片づけないと片づかないんだよなぁ..と
やっと悟りました。
もうすぐ本誌も発売だし^^

そうそう、本誌ですよ、うん。
読み返して蓮キョ補充しました。
10/5発売号「可哀相な兄さん」から
11/5発売号の、舌なめずりセツさんのカットまで
お話の中での時間経過って5分、せいぜい10分程度のものなんですよねぇ
連載開始から10年超経つのに2回目のお誕生日が来ないはずですわww

舌なめずりセっちゃんが、どう動いてくるのか、とても楽しみなのだけど
仲村先生だもんなぁ.. 想像もつかない展開かましてくるんだろうなぁ

「捕まえた.. あなた、誰?」 とか
「ふっ やっと、会えた」    とか.. 

そんな感じかなぁとも思ったけれど、いやたぶん違うな.. うん。
まあマジレスで興ざめだけど、
非実在青少年条例の絡みで自主規制厳しくなってるらしいから
そういうシーンはないだろうなぁとは思うのだけど。

うん、続きが掲載される次号発売が楽しみです音譜

そういえば、
BLACK BIRDも、次号最終回。こちらの決着のつけ方も気になります。
君と僕。の要くんも良かったなぁ.. 
看病で枕替えるのに抱き寄せて顔が近づく..キュンポイント高い!
これは何かのお話に使わせていただきたいシチュエーション^^
ラストゲームの不器用なふたりの恋の行方も楽しみだし..
いやもう、12月発売の掲載誌、あれもこれも楽しみです。

そして、放置してたピグですが..

りかさんがブログで紹介されてた黒猫さんがかわゆくて、飼いたくなって、
「課金なんかしないもんね!」の禁を破り..3匹と暮らし始めました

$ねこぶろぐ
↑やさぐれてる飼い主を持て余している3匹ww

釣りイベントクリア報酬が魅力的なので、
釣り堀に行って釣り方を学び、小笠原にも出かけたのだけど
致命的なことに気づいて撤退。
わたし、釣りゲーしてると目が回りますww

やさぐれて、カジノでBJ。気づいたらあらまあ、

$ねこぶろぐ

ブラックになっちゃったー いやもうペット枠一杯だから虎飼えないし。

そして、見た目って大事だなぁ..ってわかりました。
EXILEスーツ着せたら、一気にホスト臭がww

$ねこぶろぐ

$ねこぶろぐ

そんなやさぐれ1ヶ月を送っておりました。
また、そろそろゆるゆると始めたいと思いますー
二次創作に関わっておられる方は、ぜひご一読を。


メモ芳文社や小学館などの二次創作禁止(?)ガイドラインの真相について、
   出版社の中の人が解説してくれました。


クリップ↓ togetterまとめ紹介文から引用します ↓
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芳文社や小学館などの一見、二次創作を全面的に禁止しているように読める各社のガイドラインは、健全なファン活動を規制するものではないですよ、という出版社の中の人達(小学館、講談社、少年画報社)の解説。
タイバニのサンライズのガイドラインについての解説もあります。

関連:『芳文社のアレ』
http://togetter.com/li/399750
『TPP、著作権問題続報。アメリカから非親告罪化、画像やテキストの全著作物の私的ダウンロードを罰則化の要求出る!』
http://togetter.com/li/242959

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詳細は、ぜひ、リンク先へ 


本誌発売まで、あと4日!
ビックリマークこちらのお話は..
原作のキャライメージが著しく損なわれるおそれがあります。

描写の足りないところは、皆さまの想像力におすがりしています。
こんな状況になったら、蓮さまは..と
あのシーンのあれとかこれとか..頭に思い浮かべていただけますか?
このお話は、読み手の皆さんの妄想力で完成するお話です。
いやほんとうに申し訳ないσ(^_^;

それでもよいと、おっしゃっていただけるのなら..
こちらから..↓ 本 12 の続きです

ちなぞ様、りか様、sei様、北大路あや様に捧げます..
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クリップ 緒方監督との打ち合わせを終え、
無事、キョーコちゃんをお持ち帰りした蓮さん。
久々にキョーコちゃん手作りの夕食を堪能し、さて..


コーヒーをいれ、リビングに戻ってきた蓮の前には
巨大なぬいぐるみにもたれかかり、幸せそうな寝息をたてるキョーコ。

「寝ちゃった..のか..」

蓮は、テーブルにカップを置くとキョーコの傍らに腰をおろした。

「最上さん?」

声をかけても反応はない。

ま、そうなるだろうな..と、独り言をこぼす。


- 君のことだから、ずいぶん無茶したんだろう?



蓮は緒方との打ち合わせで会った名取から、キョーコがここ1週間ずっと
上京した名取の世話係として同行し、寝食を共にしていたことを聞いた。

「シェフとしても、秘書としても優秀よ。もう、連れて帰っちゃいたいくらい」

京子との1週間を楽しく語ってみせる名取に、軽い嫉妬を覚え
名取が男性でなくてよかったと安堵した自分に苦笑した。



- ね?最上さん?寝ちゃったの? おーい?

キョーコの目の前で手をひらひらさせて、反応が無いのを確かめると
蓮は、大きな溜息をついた。

- 狼の巣で眠っちゃうなんて..君、無防備すぎるよ..
  俺がどんな気持ちで今夜君を迎え入れたか、君は全然わかってない。

  それに、そのネコ先生のぬいぐるみ、
  大きくて下宿の部屋に置けないから俺の部屋に置いてくれって..
  君の頼みだからOKしちゃったけど..
  君のものが増えるのはうれしいんだけど..
  このぬいぐるみ見てると、俺、黒崎監督を思い出してしまうんだよね。
  君のことで、俺がどれだけ黒崎監督に嫉妬してるか..
  君は気づきもしないんだろうけど..


蓮は小さく息を吐くと、
ぬいぐるみの両頬を、むにぃっと、思いっきりつまんだ。


- これぐらいのことをしてやりたいくらいには、いらついてるんだ。
  俺との差を見せつけられてるようで、さ。

  君の成長を願う一方で、
  誰も君の魅力に気がつかなければいいと願ってしまう
  そんな子供じみた恋心を抱えたままの俺では、君の傍に立つ資格が無い。

  でも..君を失うのは嫌だ..

  最上さん.. 君が好きなんだ...

  って、ふふっ
 
  いつもなら俺がこんなこと言うと
  君は全力で はぐらかしてくるんだけど
  眠ってる君ならいくらでも聞いてくれそうだね..

  最上さん、君を愛してる.. 他の誰のものにもならないで..


キョーコの額に口づけようとして、
蓮はキョーコの頬が染まっていることに気づいた。

「最上さん..もしかして..起きてる? その...」

目をぎゅっと閉じたまま、小さく頷くキョーコに
今度は蓮の顔が真っ赤に染まる。

「そ、そうなんだ..聞いちゃったん..だよね?」

蓮は、さらさらの髪をくしゃくしゃに掻き乱すと、
大きく息を吐いて、観念したようにキョーコをじっと見つめた。


「全部本当だよ?..全部、本当の俺の気持ち。
 ずっと君が好きだった..見守るだけにしておこうと思ってた。
 でも、君が黒崎監督と一緒にいると聞いた時、わかったんだ。
 君が他の誰かのものになるなんて耐えられない..

 でも、今夜の告白は取り消させて?
 俺、最上さんにふさわしい男になって、ちゃんと告白するから。
 勝手なこといってごめん..

 今の俺じゃ、きっと君を縛り付けてしまう..
 君の可能性をつぶしてしまう。
 だから今は、つきあってくれとは言わない。
 
 でも、もう見守るだけの先輩じゃ嫌なんだ。
 お願い、最上さん、俺を..男として見てほしい」

縋るような瞳で自分を見つめる蓮にキョーコはとまどった。

「そんな..私にふさわしいだなんて..
 私のほうが敦賀さんにふさわしくないのに..」

自分を卑下するキョーコに、蓮は たしなめるように言う。
 
「君は自分の魅力を知らなすぎるよ..
 待っていてくれる?
 俺も成長するから..」

熱く潤んだ瞳がキョーコを捉えて離さない。

  逃がさない..
  ごまかせない..

ふたりの想いが交差する。


「私、敦賀さんが好きです。でも、まだ..恋愛とか..怖いんです」

キョーコの緊張をほぐすかのように、
蓮はキョーコの頭をポンポンとなで、にっこりと笑った。

「うん、ありがとう。
 最上さんは、最上さんのペースで俺を好きになって?
 こういう時、なんて言えばいいんだっけ?
 えっと.."とりあえず、おともだちからお願いします"だっけ?」

「え?? おともだち、ですか?」

蓮の口から出た予想外のフレーズに、キョーコも思わず笑ってしまう。

「父さんのコレクションのマンガでは、
 そんなふうに言ってたと思うんだけど..」

小首をかしげ、ねだるように見つめる蓮に、キョーコはますます赤くなる。

「 ..沈黙は肯定だよ。ありがとう、最上さん。
 その..額へのキスは許してもらえるのかな..?」

無言のままコクンと頷いたキョーコを引き寄せて、額にキスを落とし、
キョーコの唇をそっと指でなぞった。

「ここも必ず頂戴するから..その時は遠慮しないよ?」

-------------------------------------------------

もう、オトモダチからって..どこの中学生だよ(〃∇〃)


あっちこっちに妄想を飛ばしていたら、お久しぶりになりました。
別に、カジノにうつつを抜かしていたわけじゃなくってよ(;^_^A

えーっと、えーっと、ごめんなさいごめんなさい。
王道展開ルートも妄想したのですが
かっこいい蓮さん、あちこちにいらっしゃるし。
やはり、ここは斜めルートだと思うのー こんな展開でごめんなさいっ!
い..いいの?? 続けちゃって..

「続 箱の外で..」の続き.. 無謀にもいっちゃう?

--------------------------------------


このまま時間が止まればいいのに。
今すぐ君の喉元に牙を立て、俺のものにしてしまおうか。
鼻をくすぐる君の香りに、どうにかなってしまいそうだ。


- コンコンコン!


夢の終わりを告げる無粋な音。
嫌だ。もう君を離したくはない。



「ねえ、最上さん?」

振り向いた無邪気な君に こう告げた。

「Trick or Treat? 
 お菓子は..もってないよね? 続きは、後で、ね」



 * * * * *


「さあ、今夜の特別ゲストはこのおふたり!
 明日夜9時からスタートのドラマ『数学者の恋』から、
 新進気鋭の数学者、緑川直也を演じる敦賀蓮さん、
 黄瀬涼子を演じる京子さんです!どうぞこちらに!

 それでは、おふたりのお話を聞く前に、
 皆さんはこちらの予告編をご覧くださーい」



  「なら、その私への愛、証明してみせてよ!」

   彼女の受難はそこから始まった。

   今宵、彼女は逃げ切れるのか?

   『数学者の恋』、毎週火曜9時 お楽しみに!


   

「敦賀さん、これはどういうお話なんですか?」

「涼子に一目惚れした俺が積極的にアプローチするんですが
 ご覧のとおり、なかなか受け入れてもらえないという..不憫でしょ?俺」

「今回は、かなりコミカルに演じてらっしゃいますよね。
 資料には、『愛の囁き』をお楽しみに!とありますが、これは?」

「ええ、毎回、番組終了後に、その回で放送された俺の
 『愛の囁き』台詞が着ボイスとして配信されます。
 『涼子ちゃんツンボイス』も、配信されますから、男性の皆さんもお楽しみに!」

「資料によると、明日配信されるのは..

 『愛の囁き』が.. 
 "君が俺に魔法をかけたんだ..責任とって、俺の愛を受け止めて"

 『ツンボイス』は..
 "もうっ! 離してください! あなた、いったい何なんですか!?"

 と、なっていますが、今ここで披露していただくことは..?」

「ああ、申し訳ありません。そこはぜひ、オンエアで!」

「京子さん、"抱かれたい男No.1"の敦賀さんから愛を囁かれるお気持ちは?」

「囁かれるといっても、役の上のことですから..
 勘違いしないように精一杯演じたいと思います。視聴者の皆さんには、
 敦賀さんの魅力を十二分に堪能していただければと思います。
 火曜夜9時、ぜひ、ご覧ください!」

「敦賀さん、京子さん、ありがとうございましたー
 皆さん、『数学者の恋』、お楽しみにー!」

* * * * *


出番を終え、そのまま彼女と車へ向かった。
馬の骨が待ち構えているかもしれない楽屋になんか、帰さない。
衣装は全て買い取ったから、着替えの必要もない。
楽屋の荷物は社さんが車に届けてくれていた。

早く続きを..
そればかり考えていた。

箱の中で..
いつもは俺の気持ちをはぐらかす、君に感じた違和感を確認したい。
いつもはびくともしない君ヘの扉が、ほんの少し開いたように感じたんだ。

俺の胸の中で、人差し指をクルクルさせて
そっと呪文を投げた君。
このまま時が止まればいい..
君も、そう願ってくれたんじゃないのかと..



いつものように、君をリビングに招き入れた。

「じゃ、敦賀さん、私、着替えてお食事の準備しますね?」

そう言ってゲストルームに行こうとする君を捕まえて、灯りを消した。

「つ、敦賀さん!? どうして?」

不安そうな声をあげる君を抱きしめた。

「続きをしたい.. 箱の続き..
 箱の中の君は、俺を受け入れてくれたから..
 あのまま終わるのは嫌だ。
 君を離したくない..もっと君を感じていたい」

俯いたままの君の耳元に囁いた。

「君はさっき、勘違いしない..って言ったけど..
 盛大に勘違いしてるよね?」

「してません..勘違いなんか..するわけないじゃないですか」

月明かりが君を照らす。

呟くように答えた君の唇を、ゆっくりと指でなぞる。

「ただの後輩に..こんなこと..すると思う?
 君のことを、なんとも思ってないとでも?

 最上さん、君が好き。
 ずっと前から..俺は君の魔法にかかってたんだ..
 気づいたら、いつも君の姿ばかり追いかけてた。
 君の声を聞くだけで、幸せになれた。
 君に触れて..もっと君を欲しくなった..

 最上さん、君を愛してる。」


何も言わず、潤んだ瞳で俺を見つめるだけの君に不安になって
抱きしめた腕に力が入る。


「俺の言葉が信じられない?
 君に届くまで、何度でも言うよ?
 最上さん、君が好き。君を愛してる。君が欲しい。
 これからの俺の時間と身体で、君への愛を証明させて?
 ずっと、俺の傍にいてほしいんだ..
 君の愛が..欲しい」

君が何も言ってくれなくて..
泣きそうになるのを必死でこらえた。
やはり、言うんじゃなかった。触れちゃいけなかった。
ごめん、と言おうとした唇を君に塞がれた。

目の前には、泣きながら笑う君。
いきなり、俺の肩に腕を回して、口づけしてくれた君。
触れるだけのキスがこんなに胸躍るものだなんて。

「私の愛なら、とっくにお届けしてたのに..
 気づいてくれない敦賀さんもひどいです」

「俺の愛に知らんぷりしてた君もひどい」

おあいこですね、と笑う君に 口づけた。

もう君を離さない。
ずっと俺の傍にいて。

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うっ 私の筆力ではこれが精一杯っ!


:おまけ:
爆弾せっかくスタイリストさんが用意してくれた見せパンだったのに..

 (するする なでなで)

「つ、敦賀さん? どこ触ってんですか!?」
「ん? 気持ちいいなぁって思ってさ。..
 これ、シルクだよね?ツルツルすべすべで..
 ずっと触っていたいな..」

 (するする さわさわ なでなで)

「もうっ! 敦賀さん!破廉恥です!私、帰ります!」

シルクの見せパン、効果は抜群だ!
まあ、あれです。
「プリーズ」のお札を使うには、
「プリーズ」に応えねばならんということです(;^_^A

たとえ、それが自分の力量を上回っているとしても!

ノープランで始めた「箱」。
終わったはずなのに..
りかさんのプリーズにお応えして、無謀にもキョコさんverいっちゃいます。

-----------------------------------------------

密着を避けられないような小さな箱に、
主演級の俳優と女優を入れて20分も放置なんて、
いくらバラエティ番組の演出といっても、通常ではありえない。

敦賀さんと箱の中でふたりっきり..



私は、番組スタッフが箱の準備をしている間、
スタイリストの寺島さんと交わしたやりとりを思い出していた。



「京子ちゃん、魔女っ子の衣装、よく似合ってるわぁ
 やっぱり、こういうのって、
 京子ちゃんみたいな体型じゃないと着こなせないわね。
 あ、その見せパン、可愛いでしょ?
 ほわっとしたシルエットだから、お尻の線は出ないし。
 シルクだから触ると気持ちいいの。
 箱の中で、敦賀さんに触らせたら効果は抜群よ~♪」

「な、何の効果ですか!それっ!
 もうっ!寺島さん!破廉恥です!」

「あはっ 純情さんだもんね、京子ちゃんは。
 でも、そんなだから、
 敦賀さんは京子ちゃんを傍に置いているのかな?

 ね?京子ちゃんも見たことあるでしょ?
 敦賀さんと共演した女優やモデルが
 脚やら胸やら押し付けて"女"をアピールしてるの。
 馬鹿女だから、敦賀さんが嫌がってるの気づかないのよね。
 今夜の企画だって、
 相手があんな女達だったら逆に敦賀さんのほうが危ないもの。
 京子ちゃんは、そんな子じゃないってわかってるから
 敦賀さんも気を許せるのかもしれないわね」


 

そう。私は対象外だもの..

どんなに優しくされても勘違いなんてしない。

そういうことにしておかないと、敦賀さんの傍にはいられない。

この気持ちに気づかれてしまったら..

もう敦賀さんの傍にはいられない。


 


「じゃ、この箱に入ってもらえますか?
 登場まで20分ぐらいそのままでいていただく感じになります」


スタッフの声がかかり、指定された場所に二人で移動する。


用意されたスペースは、おとな二人が座ってギリギリなサイズ。


「うーん、どうしようか?並んで正座ってのも緊張するよね?
 最上さん、膝枕してくれる?」

あなたはいつも そうやって私をからかうから
そんなことばには動じない。

(ふん! 華麗にスルーしちゃうんだから)

「それは..このサイズだと無理ではないでしょうか?
 敦賀さんほど背の高い方だと、まんまるに丸くならないと。
 それで、20分は、敦賀さんがお辛いと思います。
 ...あっ "体育座り" は、いかがでしょうか?」

「"体育座り"..って?」

敦賀さんがご存じないようなので、体育座りをお見せしようとしたのに、
座るか座らないかのうちに 敦賀さんに手を引かれて立ち上がらされた。

「最上さん、無防備すぎるよ。
 ミニ丈の服でそんな格好したら..
 その....丸見え..なんだけど」

はしたない格好をさらした私が悪いのに、
つい恥ずかしくて敦賀さんを責めてしまう。

「み、見たんですか?.. 見たんですね?」

「あ、いや、見た、というか、..その、目に入ってきた..っていうか」

「いえ、いいんです。私の不注意でした。
 お見苦しいものをお見せして申し訳ありませんでした」

「いや、俺もごめん。
 でも、すぐ立ち上がったから他の人には見られてないと思う。
 あ、慰めにもならないけど.. ほんと、ごめんっ」

「敦賀さん、謝らないでください。
 それに、ちゃんと、見せパンはいてますから大丈夫です。
 スタイリストさんが、ハロウィンにあわせて選んでくれたもので
 お見せできないのが残念ですけど、
 魔女の帽子と箒のプリントが入ってて、
 バックには"Trick or Treat"って、プリントされていて
 とってもかわいいんですよ。
 あ、でも、敦賀さんのおっしゃるとおり、お行儀悪かったですね」

女の子扱いしてもらった嬉しさをごまかしたくて、
聞かれてもいないことまで一気にまくしたてた。

(私の見せパンのことなんて、敦賀さんが興味あるわけないのに..)
 
(ほんと、どうしようもない馬鹿だわ..)


そっと敦賀さんを見上げると、
神々スマイルが降り注いでいて、私はいたたまれなくなった。



「ここ、どうぞ? 俺の足の間、空いてますよ?」


敦賀さんが、トントンと床を叩いて催促する。
私は彼に触れないよう小さくなって陣取った。



「敦賀さん、これ、足元に置いてもらえますか?
 ろうそくのように炎が揺れて見えますけど、
 LEDライトだから安全です。
 小さいけど、結構明るいんですよ?
 じゃ、本番行きまーす!

 敦賀さん、京子さん。登場のタイミングになったら、
 スタッフが3回ノックして箱を開けますのでよろしくお願いします」


-ガタン..

フタが閉じられた。
足元に置いた灯りが私達をほのかに照らす。


敦賀さんに触れちゃいけない、距離をとらなきゃ..
寺島さんの話を思い出して
そればかりを考えて、小さく丸まった。


「最上さん、大丈夫?
 足、楽にして?投げ出しちゃってもいいから。
 そんなヒールの靴で無理してたら出番で立てなくなっちゃうよ?
 俺に もたれてもいいから..」

(も、もたれる!? そんなとんでもない!)

「あ、そうですね。それではお言葉に甘えて..」

あなたに触れないように、
ただそれだけに気をつけて もぞもぞ動いた。


この狭い箱の中にふたりきり。
その状況が、あなたを独り占めしているようで嬉しくて。
あなたに背中を向けていてよかった..
暗くてよかった..
こんな私は見せられない。

役を憑けてしまえば楽になる。
だけど、このドラマでの敦賀さんはスキンシップ過剰のフェロモン男。
私は彼に熱烈に口説かれる女子大生。
役を憑けるわけにはいかない。絶対に。
この箱の中で あなたを感じてしまったら..
私はきっと戻れない。



シフォンのボレロを通して あなたの気配を感じる。
距離はとっているはずなのに、背中に体温が伝わってくる。
考えたくないのに、あなたの身体を意識してしまう。


(気持ちを静めなきゃ..)


はぁ.. すぅ..  

(あ、敦賀さんの香りだ..)



「ごめん。俺、緊張させちゃってる?」


(私が深呼吸なんかしちゃったから、誤解させてしまった?)


「いえ、そうじゃないんです。
 こうしていると、敦賀さんの香りがして..
 まるで敦賀さんに抱きしめられてるみたいだなぁ..って
 うふっ その..気分が落ち着くというか..癒されるんです。

 !? へっ?敦賀さん?」


「"みたい"じゃなくて..抱きしめさせて。
 君がそれで癒されるのなら、ずっとこのままで..」


そうじゃないって言いたかっただけなのに、
余計なことまで口走ってしまった私を
敦賀さんは優しく抱きしめてくれた。


でも.. 
わかってるから大丈夫。
私は勘違いなんてしない。



でも..
このひとときだけは.. 夢を見ててもいいですか?




流れる沈黙に耐えられなくて、敦賀さんに話しかけた。


「敦賀さん、さすがですね。
 吸血鬼伯爵、よくお似合いです。
 最初お見かけしたとき、
 実は、人間じゃないんじゃないかって思いましたよ」

「本物の吸血鬼だったら、君は無事でいられないよ?
 乙女の血が大好物だからね。
 最上さんも今日の衣装、よく似合ってる。とても素敵だ。
 ね、魔女っ子さん?俺に魔法かけてみて?」

「ふふ。それでは..空腹センサーが壊れちゃってる敦賀さんに、
 お腹がペコペコにすいちゃう魔法かけちゃいますね?」


私は人差し指をクルクルさせて呪文を唱える。

「ティンクル音譜ティンクル音譜 ペコペコリン音譜

 ...どうです?」


「うん..今すぐ食べたい。
 欲しくて..どうにかなりそうだ..」

「え?? 敦賀さん、そんなにお腹減っちゃったんですか?
 ああ、でも今はまだ本番中だから..
 この後、ご自宅で何かお作りしましょうか?」

「じゃ、お願いしようかな..」

「はいっ お任せください。実はその..
 社さんから敦賀さんの最近の食事事情を伺っていまして..
 今夜は伺わせていただこうかと、思っていたんです」

敦賀さんとの楽しい夜を思って胸が躍った。
視線をそらされて 自分の立場を確認した。

そう、勘違いなんかしない。

「あ、そうだったんだ.. ありがとう。
 俺のこと、心配してくれたんだね」


あなたのひとこと、ひとことが嬉しくて。
あなたのために食事を作れるのが嬉しくて。
抱きしめられて嬉しくて。


壁には、私達のシルエット。
ゆらゆらと、ひとつになって揺れている。

ね、敦賀さん、
さっきの話が本当ならいいのに..
あなたが本物の吸血鬼なら、私はあなたのものになれたのに。

影に向かって呪文を投げる。

「ティンクル音譜ティンクル音譜 ゚・*.*・゚・*。.*・゚音譜


このまま時間が止まればいいのに..
夢の時間は過ぎていく。



- コンコンコン! 

「あと10秒で開けます。準備お願いします!」

スタッフの声が聞こえた。

スタッフが箱を開け、私は再び想いの箱に鍵をかける。




「ねえ、最上さん?」

敦賀さんの声に振り向いた。

「Trick or Treat? 
 お菓子は..もってないよね? 続きは、後で、ね」

-----------------------------------------------

ああああ、難しかったー 今の私ではこれが精一杯汗
妄想むりくり引っ張り出してきました..

箱の中で.. の続き。 ああ、文才どこかに売っていませんか?


息子に見つかって、めっちゃ恥ずかしいことになってます。
息子の二次創作歴はずっと長くて、あいつ、言うコト厳しいんだもん。
ああああああああ、私のライフポイントはほとんどゼロ叫び

------------------------------------------


密着を避けられないような小さな箱に、
主演級の俳優と女優を入れて20分も放置なんて、
いくらバラエティ番組の演出といっても、通常ではありえない。

俺は、番組スタッフが箱の準備をしている間、
社長と交わしたやりとりを思い出していた。

 
 「蓮、お前、なにビクついてんだ?
  あ、もしかして、お前..
  少しでも彼女に触れてしまったら最後、
  自分を抑えられずに暴走するのが怖くて近寄れないんじゃ?
  やはり、お前の理性のヒモは枯れた輪ゴムなのか?」

 「違います。
  枯れたゴムでも、紙縒りでもありません!
  ちゃんとコントロールできますよ。
  ただ、彼女の気持ちを大切にしたいだけです」

あのとき、社長はニヤリと笑ってこう言った。

 「その言葉、忘れるなよ?」


はぁぁ.. やっぱり、これってどう考えても
社長が、俺と最上さんで遊ぶためのしかけ、なんだよなぁ..

まあでも、社長には、ずいぶん見くびられたもんだ。
20分程度で切れませんよ、俺の理性は。

それに..
彼女は全裸の俺を見ても反応しない程度に
俺のことは男として意識していないみたいだし、ね。




フタをされ、小さな箱の中で最上さんと二人きり。
俺はまだ、この状況がどういうことなのか、
この時には全くわかっていなかったんだ。




「じゃ、フタしますね。 
 敦賀さん、京子さん。登場のタイミングになったら、
 スタッフが3回ノックして箱を開けますのでよろしくお願いします」


-ガタン..

フタが閉じられた。
足元に置いた灯りが俺達をほのかに照らす。

薄明かりに目が慣れてくると、
俺は最上さんの背中がぴくりとも動かないのに気がついた。


もしかして.. 緊張、してる?

俺のこと、意識してくれてるの?



俺の吐息が君を驚かせることのないように、
背中に向かってそっと声をかける。


「最上さん、大丈夫?
 足、楽にして?投げ出しちゃってもいいから。
 そんなヒールの靴で無理してたら出番で立てなくなっちゃうよ?
 俺に もたれてもいいから..」

ぴくんと肩が震えた。

「あ、そうですね。それではお言葉に甘えて..」

ティーキャンドルの灯りがゆらゆら揺れる中、もぞもぞと彼女が動く。
ほんのり照らされたうなじが、耳が、左右に動いて俺を誘う。
触れてもいない彼女の体温が伝わってくる。
触れてはいけないと意識すればするほど、彼女の身体を感じてしまう。
もっと感じたいと欲してしまう。
その頬に触れて唇を重ねたいと願ってしまう。


箱に入ってから、まだ数分もたっていないというのに、このざまだ。
役に入ってしまえば、なんでもないことだけど..
でも、それは嫌なんだ。
俺が一瞬でも役を演じてしまったが最後、
彼女も役を憑けてしまう。
最上さんじゃなくなってしまう。
それは..嫌なんだ。
誰にも邪魔されないこのひととき。
俺は全身で最上さんを感じていたい。



沈黙が続く中、
すぅ..と、最上さんが大きく深呼吸した。


「ごめん。俺、緊張させちゃってる?」


「いえ、そうじゃないんです。
 こうしていると、敦賀さんの香りがして..
 まるで敦賀さんに抱きしめられてるみたいだなぁ..って
 うふっ音譜 その..気分が落ち着くというか..癒されるんです。


 !? へっ?敦賀さん?」


俺は嬉しくて彼女を抱きしめてしまった。

彼女の反応に、期待する気持ちが湧き上がる。



「"みたい"じゃなくて..抱きしめさせて。
 君がそれで癒されるのなら、ずっとこのままで..」


気づかれないように、茶色の髪にそっと口づけを落とす。
願いを込めて..



「敦賀さん、さすがですね。
 吸血鬼伯爵、よくお似合いです。
 最初お見かけしたとき、
 実は、人間じゃないんじゃないかって思いましたよ」

俺の胸の中でクスクス笑う君。

「本物の吸血鬼だったら、君は無事でいられないよ?
 乙女の血が大好物だからね。
 最上さんも今日の衣装、よく似合ってる。とても素敵だ。
 ね、魔女っ子さん?俺に魔法かけてみて?」

「ふふ。それでは..空腹センサーが壊れちゃってる敦賀さんに、
 お腹がペコペコにすいちゃう魔法かけちゃいますね?」


体をひねって、俺にいたずらっぽく笑うと
君は人差し指をクルクルさせて呪文を唱えた。

「ティンクル音譜ティンクル音譜 ペコペコリン音譜

...どうです?」

俺を見上げる君の笑顔は破壊的に可愛くて..欲しくなる。

「うん..今すぐ食べたい。
 欲しくて..どうにかなりそうだ..」

君が欲しくて..という言葉をゴクンと飲み込む。


「え?? 敦賀さん、そんなにお腹減っちゃったんですか?
 ああ、でも今はまだ本番中だから..
 この後、ご自宅で何かお作りしましょうか?」

俺が喉を鳴らした意味を、君はすっかり勘違いして。

食べたいのは..最上さん、君なんだけど..


「じゃ、お願いしようかな..」

「はいっ お任せください。実はその..
 社さんから敦賀さんの最近の食事事情を伺っていまして..
 今夜は伺わせていただこうかと、思っていたんです」

「あ、そうだったんだ.. ありがとう。
 俺のこと、心配してくれたんだね」

このまま君の笑顔を見ていると、
きっと唇を奪ってしまうから、
慌てて君から視線を外し、後ろからそっと抱きしめた。


壁には、俺達のシルエット。
ゆらゆらと、ひとつになって揺れている。


このまま時間が止まればいいのに。
今すぐ君の喉元に牙を立て、俺のものにしてしまおうか。
鼻をくすぐる君の香りに、どうにかなってしまいそうだ。


- コンコンコン! 

「あと10秒で開けます。準備お願いします!」

スタッフの声が聞こえた。




「ねえ、最上さん?」

振り向いた無邪気な君に こう告げた。

「Trick or Treat? 
 お菓子は..もってないよね? 続きは、後で、ね」

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つ、続かないよ!
もう限界だからねっ
これで勘弁してーあせる

「箱設定」はどうぞお持ち帰りになってあせる
みなさまの「箱」妄想、私にも楽しませてーラブラブ
本誌妄想..と、いきたいところなのですが、
あまりにハラハラドキドキな展開で..

ってことで、違う方向からの妄想を。

ドラマCD、乙女CD、シチュエーションCDが大好物な私でございますが、
先日、キャスト発表があったこちらの作品。

CD 箱の中に、彼とあなたを、ぎゅっと箱詰め! ダミーヘッドマイク収録の「箱詰めCD」
  身動きのとれない箱の中では、自然と密着してしまうもの。
  しかも箱が揺れたら、2人の距離はさらに近付いて――
  「箱詰めCD」はダミーヘッドマイクでの収録なので、
  詰め込まれた箱の中で、密着した彼から耳元で囁かれる
  リアルな感覚をお楽しみ頂けます。


ま、こういう商品なわけですが(・・。)ゞ

それに触発されての妄想.. 
やっつけで、脳内から蔵出ししちゃいます(#⌒∇⌒#)ゞ 


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次の現場は、改編時期によくある、ドラマ紹介のためのバラエティ番組。
俺と最上さんが主演をつとめるドラマも、この番組で紹介される。
俺達は、スタジオに仕込まれた大きなギフトボックスの中からの登場。

もうすぐハロウィンってことで、
俺は吸血鬼伯爵、最上さんは魔女っ子に扮装するって話は聞いていたんだけど。

支度を終えて現れた最上さんを前にして、
俺は平静を保つのに精一杯だった。

だって、そうだろう?

真っ赤なリボンのチョーカー。
ビスチェタイプの魔女っ子ミニドレス&ニーソは、
とても彼女に似合っていて、
この二つが生み出す「絶対領域」が俺を誘う。
シフォンのボレロが、彼女の華奢な肩を
そっと隠してはいるけれど、
その透け加減が、かえって男の欲情をかきたてる。


「じゃ、この箱に入ってもらえますか?
 登場まで20分ぐらいそのままでいていただく感じになります」」


スタッフの声がかかり、指定された場所に二人で移動する。


用意されたスペースは、おとな二人が座ってギリギリなサイズ。


「うーん、どうしようか?並んで正座ってのも緊張するよね?
 最上さん、膝枕してくれる?」

断られるのを承知で、ねだってみた。

「それは..このサイズだと無理ではないでしょうか?
 敦賀さんほど背の高い方だと、まんまるに丸くならないと。
 それで、20分は、敦賀さんがお辛いと思います。
 ...あっ "体育座り" は、いかがでしょうか?」


はぁ..真顔で対応されるとまいっちゃうな。
俺との膝枕に、照れてもくれないんだね..


「"体育座り"..って?」

「え?? ご存じありませんか? こういうのですけど?」

そう言うなり、実演してくれた最上さんだったけど..
その姿を他の男に見せるなんてトンデモなくて、
すぐに手を引いて立ち上がらせた。


「最上さん、無防備すぎるよ。
 ミニ丈の服でそんな格好したら..
 その....丸見え..なんだけど」


忠告の意味を理解して、真っ赤な顔で睨む最上さん。


「み、見たんですか?.. 見たんですね?」

「あ、いや、見た、というか、..その、目に入ってきた..っていうか」


俺も、言い訳にならない言い訳をあたふたと返す。


「いえ、いいんです。私の不注意でした。
 お見苦しいものをお見せして申し訳ありませんでした」

「いや、俺もごめん。
 でも、すぐ立ち上がったから他の人には見られてないと思う。
 あ、慰めにもならないけど.. ほんと、ごめんっ」

「敦賀さん、謝らないでください。
 それに、ちゃんと、見せパンはいてますから大丈夫です。
 スタイリストさんが、ハロウィンにあわせて選んでくれたもので
 お見せできないのが残念ですけど、
 魔女の帽子と箒のプリントが入ってて、
 バックには"Trick or Treat"って、プリントされていて
 とってもかわいいんですよ。
 あ、でも、敦賀さんのおっしゃるとおり、お行儀悪かったですね」

そう言って、にっこり笑う最上さんが可愛くて
思わず抱きしめそうになるのを、マントを掴んでなんとか耐える。
ああもう、この娘は!
見せパンの詳細を語って聞かせるとか、
そんな表情で俺を見上げるとか、
これはもう、俺を煽ってるのかと思うけど
この子に限ってそれはないと、慌てて邪な期待を打ち捨てて
俺は指定された場所に、でんと腰をおろし、最上さんを呼んだ。


「ここ、どうぞ? 俺の足の間、空いてますよ?」


最上さんは、一瞬躊躇したように見えたけど、
ふわりと俺の隙間に収まってくれた。


「じゃ、箱閉じますよ-」


スタッフが、倒していた横板を起こして箱型を作る。
四方の壁を立てて、フタをしようというときに、
2つのティーキャンドルを渡された。

「敦賀さん、これ、足元に置いてもらえますか?
 ろうそくのように炎が揺れて見えますけど、
 LEDライトだから安全です。
 小さいけど、結構明るいんですよ?
 じゃ、本番行きまーす!」


フタをされ、小さな箱の中で最上さんと二人きり。
俺はまだ、この状況がどういうことなのか、全くわかっていなかったんだ。

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ニーハイソックス略してニーソ。
ニーソとは、その名の通り丈が膝より上の長いソックスこと。
その長さゆえ、ミニスカートやショートパンツとの組み合わせが鉄則。
アニメやゲームの世界では「絶対領域」と呼ばれる^^;
ビックリマークこちらのお話は..
原作のキャライメージが著しく損なわれるおそれがあります。

描写の足りないところは、皆さまの想像力におすがりしています。
こんな状況になったら、蓮さまは..と
あのシーンのあれとかこれとか..頭に思い浮かべていただけますか?
このお話は、読み手の皆さんの妄想力で完成するお話です。
いやほんとうに申し訳ないσ(^_^;

それでもよいと、おっしゃっていただけるのなら..
こちらから..↓ 本 11 の続きです

ちなぞ様、りか様、sei様、北大路あや様に捧げます..
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クリップ 黒崎監督&キョーコちゃんが『妖奇譚』聖地巡礼の旅を終えて1週間後 
  (もちろん、『妖奇譚』はこのお話のための捏造作品なのはお約束)

覚えていらっしゃいますでしょうか?蓮様の状況をww
"もしかして、キョーコちゃんは黒崎監督と、あんなことやこんなことに?"
などと万一の事態を妄想して苦しんだ..蓮様にとっては、
キョーコちゃんと話すことも会うことも叶わず悶々と過ごした2週間後のお話w

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「蓮、すまない。
 このタイミングで黒崎監督との仕事になってしまって..
 その..大丈夫か?
 結局、キョーコちゃんと連絡とれてないんだろう?」

社は楽屋へ入るなり、蓮に詫びた。

「いえ、社さんは悪くないです。
 それに..今、最上さんに連絡がとれたとしても..
 問い詰めて怖がらせてしまいそうで怖いんです。
 彼女に限ってそんなことはないと信じているのに..」

蓮は椅子に倒れ込むように座ると、無理矢理に笑顔を作った。
この2週間の苦悩が彼の美貌に影を与え、壮絶なまでの色気を放つ。

「なあ、蓮、
 こんなときまで無理して"温厚紳士"を演じなくていいんだぞ?
 たまには、機嫌の悪い敦賀蓮でもいいじゃないか?
 無理するな..」

蓮を諭しながら、社は数分前の出来事を思い出していた。

スタジオ入りしてスタッフに挨拶をしていたその時、
目に入ってきたアレ。

- いや、あれは反則だろう?
  まさか、あんなところに、あのネコのぬいぐるみって..

黒崎専用のディレクターチェアの横に巨大なネコのぬいぐるみ。
それは、ラブミー部部室で琴南さんから見せられた、
キョーコちゃんと黒崎監督とのツーショット写真を思い起こさせるのに十分だった。
二人が大事そうに抱いていたネコのぬいぐるみの巨大版が
特製と思われる緋色の座布団に鎮座していたんだ。
動揺するなというほうが無理だろう?
あの瞬間、温厚紳士の仮面にヒビが入った。 -



社の思考を読み取ったかのように、蓮がつぶやいた。


「俺への牽制ですかね?」



「そういうつもりはなかったんだけどなー
 あ、ごめん。ドア、開いてたんだけど?.. ちょっといいかな?」

突然降ってきた声に驚いて、二人は声の主を見た。
社の咎めるような視線に、黒崎は笑顔で答え、するりと楽屋に入ってきた。


「今日の撮り、演出を変更したんだ。
 で、これが絵コンテ。
 大まかなコンセプトは変えていないんだが、見せ方を全面的に変えた。
 目通しといてくれ。

 じゃ、セットの準備ができたら呼びにやるからよろしくな!」


黒崎はそう告げると、手をひらひらさせながら、楽屋から出て行った。


ドアが閉まった途端、社は大きく息を吐いて、蓮の様子をうかがった。

心配顔の社に、蓮は受け取った絵コンテを指さした。


「社さん、無理して"敦賀蓮"を演じる必要はないみたいです。
 この指示は、そういうこと..ですよね?」



黒崎から渡された絵コンテには、
CM撮りのための台詞、カット割りとともに、
監督自筆のコメントが朱書きされていた。





     1 闇の中から浮かび上がる男のシルエット
       左手には缶コーヒー


     2 昇る朝日が彼の端正な顔を照らしていく
       コーヒーを持った左手を額に当て
       男は朝日を遮り、まぶしそうに目を細めると


     3 何かを決意したように、一点を見据える
       ズームインしたカメラが 男の瞳を大きく捉える
    

       ※ここでCMナレーション

       『自分を騙すのはもう止めだ

            欲しいものは 奪い取れ』


       3以降、カットがかかるまで
       視線はずっとカメラに固定!
       猛禽類のような鋭い目..
       荒らしに来た敵を殺る勢いでヨロシク!!

       動きのないぶん、お前の眼の演技にかかっている。
       カメラを俺と思って本気を見せろ





「蓮、これって..」

唖然とする社に、蓮が唸るように答えた。


「俺へのメッセージでしょうね。
 社さん、俺は大丈夫です。
 私情をぶつけてこいってことみたいですし、ね」





「はいっ!OK! みんなおつかれー」

予定通り撮影が進み、
モニターで確認していた黒崎から終了が宣言されると
現場に張り詰めていた緊張の糸が切れ、スタッフから感嘆の声が漏れた。





黒崎は蓮の楽屋を訪れると、椅子に身を投げ出していた蓮に
コーヒーを差し出してねぎらった。


「蓮、よかったよ。お前のあんな顔を拝めるなんてな。
 今日の撮影は楽しかった。ああ、そうだ..
 お前、今日は、ここと、次の現場で終わりだったよな?
 その後の予定入ってる?」

「いえ、今日はそれで終わりですが?」

「じゃ、問題ないな」


訝しむような蓮に、黒崎はそれだけ言うと携帯を取りだしてコール音を鳴らした。



「あ、京子?今夜の約束取れたよ。....」


黒崎は、蓮の反応を楽しむかのように会話を続ける。


「いきなりって..そんなに怒らなくても。
 別にかまわないだろう?
 あの晩の約束、覚えてるよね?守れないなら行かせないよ?

 
 ...  ああ、じゃ、また後で」



携帯を閉じると、満足そうな笑みを浮かべて蓮を見た。



「ってことで、蓮! 今夜は京子と晩飯、食べてやって。
 宝田さんに邪魔されて、ずっと連絡とれてないんだろう?
 あいつ、お前の食生活が心配でたまらないらしいんだよな。

 あ、そうそう、スタジオに置いてるネコ先生のぬいぐるみ、
 京子に渡しといてくれるかな?
 名取先生からのプレゼントなんだ
 お前にオファーが来てる名取先生原作のドラマには
 彼女は演者以外の部分でも深く関わっているからね。」


黒崎の意図を測りかねている蓮に、にやりと笑う。


「だからね、
 彼女は これから いろんな人との出会いを通して
 ますます素敵になっていく..
 そこらへんの馬の骨にくれてやるつもりはないんだ。
 お前が動かないなら、俺が動くよ?」


黒崎は、一方的に喋ると、
じゃ、頼んだわ、と楽屋を後にした。



予想もしていなかった展開に、ふたりは顔を見合わせた。
困惑した様子で社が口を開いた。


「えっと... よかったな.. って、言ってもいいのかな?」


「今夜は最上さんに会えるってことですよね..
 でも、どうして黒崎監督がそんなことをするのか..
 それに、約束って.. 
 社長が絡んでる計画だと思うと、つい余計なことを考えてしまいますね」


眉間に皺をよせてじっと考え込んでしまった蓮の両肩を
社は元気づけるようにポンっと叩いた。

「まあ、ここでウジウジと悩んでても
 恋愛初心者のお前は、悪いほうにしか考えないし?
 腹くくって、キョーコちゃんの顔、拝んでこい!
 お兄ちゃんは、いつもお前の味方だ!」

にかっと笑った社の笑顔に、蓮も思わずつられて頬が緩む。

「..そうですね.. 社さん、ありがとうございます」

「なに水くさいこと言ってるんだよぉー
 もうっ!お前、可愛すぎ!
 いつのまにそんなに可愛くなったんだよぉ..」

ぐふふと笑いながら、蓮の髪を両手でぐしゃぐしゃにしていた社だったが
ふっと、真顔になって蓮をじっと見た。

「社さん?」

「蓮... 久しぶりだからって、暴走はダメだぞ?」

「わかってますよ..えっと..次の現場は..
 緒方監督との打ち合わせ、でしたっけ?」

「ああ、予定通りに終わらせてキョーコちゃん、迎えに行こう、な?」 

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うふふふ.. いよいよ明日は、待ちに待った「花ゆめ」発売日です
いつも私達の想像を遙かに超えて魅せてくれる仲村先生ですから
明日が待ち遠しいです。

そして、目の前には「伯爵と妖精」が ズドドンと積み上がっています。
うへへへへラブラブ
お言葉に甘えて、砂吐かせ女王 風月さまから頂いてきちゃいました音譜
風月さま、素敵な作品をありがとうございました。

最初は単品として書かれたお話が、みんなのおねだりによってシリーズ化ラブラブ
とても素敵で..
とりわけ、あんなになっちゃう蓮さんに\(*≧∇≦)/ 音譜
まだご覧になっていないなら、ぜひ、最初から
本君のとなり 本君の隣 本君の隣2 本君の隣3

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚


君の隣 4


「なに作ってるの?」

急に背後から声が掛かってキョーコは飛び上がらんばかりに驚いた。

「つ、敦賀さん?!びっくりしたぁー!!いきなり現れないで下さいっ!!」

「ははっ。ごめんごめん。」

そう言いながらさりげなく自然な動作で後ろから抱きしめられてキョーコはドキドキしてしまった。
これでは料理どころではない。

「つ、敦賀さん?!」

ドキドキドキドキ…。

ーーー心臓…壊れちゃう。

慌てて持っていた食器をキッチンの台の上に置く。

「ん…?」

頭にキスをされながら返された返事にドキドキする。
腰を抱かれて、背後に蓮の胸板の厚さを感じて頬が赤く染まる。
シャワーを浴びたばかりなのかふわっと香るシャンプーの香りはいつもより濃厚だ。

「こ、これじゃあ料理出来ませんっ!!離して下さいっ!!」

真っ赤になっていうキョーコを見て蓮は、可愛過ぎると顔を破顔にしてキョーコの頭に頬に口付ける。
ついでにハムっとキョーコの耳に舌を這わすと、キョーコの身体が大きく跳ねた。

「ひゃんっ!!つ、敦賀さんっ!!!!」

真っ赤な顔して慌てて蓮から耳を離して手で耳を抑えたキョーコが蓮の腕の中で向き直る。
抗議の声を上げようと開きかけた口は蓮の唇に呆気なく塞がれてしまった。

「あ…ふぁ…んん…」

何度も何度も口付けられて、キョーコは縋るように蓮の背中に手を回しシャツを握り締めた。
苦しいくらいに抱きしめられて深くて熱いキスを繰り返される。
ガクッと膝から力が抜けたことで、漸く唇が開放された。

「あ…っと、大丈夫?」

「もうっ!!敦賀さんの馬鹿っ!!!!」

キョーコは恥ずかしくって堪らず顔も見れずに思わず悪態をつく。真っ赤な顔をしたキョーコの腰を支え、蓮は嬉しそうに抱き締めた。

「君は…可愛過ぎていけないな。」

「なっ…?!?!」

蓮の言葉に褒められ慣れてないキョーコはボンッと真っ赤になってしまった。

「うん。可愛い、可愛い。」

クスクスと笑いながらいう蓮に、キョーコはジト目を向ける。

「むっ。それ本当に可愛いと思ってます?」

からかってるだけなんじゃ…とブツブツ呟くキョーコさえもどうしようもなく可愛過ぎて、蓮は、キョーコの頬を優しく撫でる。

そっと近付く唇に、キョーコがふいっと拗ねたように唇を逸らすと、蓮は、目を見開いた。

「キョーコ?」

「まだ、料理中なんですっ!!もうっ!!キスは後ですっ!!朝御飯は食べないとダメなんですからねっ!!」

クルッと蓮に背を向けて料理の続きをしようとする耳まで真っ赤なキョーコに嬉しそうに微笑んで、蓮は、そっとキョーコの耳に囁いた。

「可愛い。キョーコ。」

キョーコの動きがピタッと止まって、もうこれ以上ないほど真っ赤になったキョーコが、蓮をキッチンから追い出そうと奮闘する。

「もぅ!!敦賀さん出てって下さいっ!!これじゃご飯出来るまで何時間もかかっちゃいます!!」

「えー。」

「えー。じゃありませんっ!!もう出来上がるまで立ち入り禁止ですぅぅ!!」

キッチンから問答無用で追い出された蓮は、ソファにゴロンと横になると近くにあったクッションを抱き締めてコロンと横を向いた。

「本当に可愛すぎるよ…キョーコ…。」

抱き締めたクッションさえも可愛過ぎて堪らないというくらい悶える。
先程のキョーコの行動を思い浮かべた蓮は、甘い溜息を吐いて、おとなしくキョーコが料理をし終えて運んで来るのを待つのだった。
キッチンから出て来るのをクッションを抱き締めたまま目をランランと輝かせて、ソファの上で今か今かと待ち構えている蓮の姿は、キョーコが目にしたら、背後に尻尾を元気良くブンブンとはち切れんばかりに振っている大きなワンコが見えたはずだ。

キョーコと朝御飯を自分の家で一緒に食べられる事実に、蓮の胸には甘さが広がり幸福が湧き上がるのだった。


END

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

うふふ.. 蓮さま、可愛すぎる..ラブラブ


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