大野智は、類稀なる踊り手である。

  

大野智は、類稀なる歌い手である。


大野智は、類稀なる役者である。


大野くんのファンがモヤモヤと思うことは、

これだけの才能が有るのに、


なぜ、個人の仕事が少ないの?


なぜ、個人のCMが少ないの?


では無いだろうか?

  


でも、彼は嵐としての仕事以外に、

その類稀なる才能を発揮しているのが、

創作すること。


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ここに三冊のパンフレットが有る。


今までに3回披露された、

大野智の作品集である。


正確に言うと、

一回は上海で開催されたものだから、

1回目の作品集とあまり変わらないが、

それでも、個展としては3回開催された。


1回目と2回目の間は、

約7年の月日が流れている。


2008年に開催された

FREE STYLE」は、

それまで独自で描いていたものやフィギュアなど。


2015年に2回目の

FREESTYLE II」で披露された作品は、

1回目とはまるで違う眼を見張るものだった。


1回目と2回目の間に、

出会ったこの人!

奈良美智氏との出会いは、

大野智の制作過程において

とても大きなものだったのでは無いだろうか?


奈良さんはドイツに留学する前に、

愛知で美大を目指す学生を対象にした塾の講師をしていた。

教えることや才能を見極める眼を持っている。


そんな奈良さんが、

2009年にテレビ番組の企画で、

大野くんと対談した。


その放送後の奈良さんのブログ


「人と会うのはつらい!はずだけど、予想外に昨夜は楽しかった。

ものを作ることに純真な人とは

何かしらつながりあえるものだなぁ。

気がつけば、対談収録が終わってからも色々話しこんでた。

実際、会えることのないようなところにいる人

だと思ってたんだけど。

会ってみたら楽しかった。(後略)」


その数日後には、


「対談したのは嵐のリーダー大野智くんでした~

やっぱ先生することに未練があるのか、

いろいろとアドバイスしたくなってたまらなかったなぁ。

思えばいくつかの大学から先生の話もあったのだけど、

いろんな意味で自分が引き受けるのはおこがましいと

辞退したのだった。

大野くんに対して一番驚いたのは、

人気芸能人というハードスケジュールの中で

あれだけの数の作品を生み出したモチベーションだった。

フィギアを作ってて、

材料の樹脂まみれの手で仕事にきたことも

何回かあったらしい。


美術の話をしている彼は本当に嬉しそうだったし、

明らかに仕事としてではなく

好きなことについて楽しそうに、けれども真剣に語っていた。

そして、いつの間にか僕も楽しく真剣に受け答えしていたと思う。いやぁ~楽しかった!

壁にかけてた僕の絵の制作年はもちろん、

僕の歴史をいろいろ知ってるので驚いた!


帰りは彼のマネージャーさんが車で駅まで送ってくれたんだけど、大野くんはずっと見送ってくれてた。

車の窓を開けて「何か制作で悩んだら電話して~」って、

僕の携帯番号を声に出して言ったら、

走り出した車の中ですぐに携帯が鳴った。

なんか久々の『青春』ってかんじだった。

28才の頃の自分、ドイツに単身渡ったあの頃の自分の感性を

少し取り戻せた気がした。ありがとう。」


28歳の頃を思い出した奈良さんと会った

大野くんは、この時 28歳だった。


画家の卵を見てきた人が

教えたくなった!と思わせる人材が、大野智だったのだ。


それからの2人の交流は、

ツイッターで奈良さんが

「いま2人で飲んでるよ」

などと呟いたり画材を一緒に買いに行ったりと、

同じ感性を持つ2人が出会って嬉しくてたまらない様子が

伺えるものだった。


話し込むというより、

テレパシーで会話してるんじゃないか?

というような雰囲気だった。


それからは、

2回目の個展の作品で分かるように、

油絵に挑戦してものすごい作品を発表したのは記憶に新しい。


創作する人は、

1人の時間が大切であることは

世の中の芸術家をみていれば分かるだろう。


多分、彼は創作することでカタルシスを得ているのだろう。


今年の夏、

20周年を迎えたKinKi Kidsの堂本剛さんが、

突発性難聴で大事な時期に病院で過ごさなければならなかった。

彼も創作する人だと思われる。

なんとなく感性が似てるような気がする。


大野智に個人の仕事を!

大野智をもっとCMに使って!

とか、

私も含めて、あまりに多くのものを望んだりしたら、

いつか大野智も同じようになるのじゃないかと危惧している。


ここ数年、テレビで見かける大野くんの表情に

チック症状が見られることが、とても心配だ。


彼が敬愛してやまない絵師の作品の半分くらいが、

もうすぐ海を渡って日本に譲渡されることになっている。

その作品たちに癒される日が来ることを祈っている。


そして、奈良さんの記念館も完成する。








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