【本】歓喜を呼んだ決断 リーチ・マイケル | 野球と映画、ときどき…

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野球中心にスポーツ観戦が大好きです

ただ、映画鑑賞は私のライフワーク

吹奏楽、美術鑑賞、舞台鑑賞そして猫

好奇心のおもむくまま「おきらく」に

生活を楽しむをモットーにしています

スポーツ感動物語 アスリートの原点3

確かな信頼、訪れる栄光(2016Gakken1,400円税別)

 

図書館のジュニアコーナーで見つけました。

漢字にルビが振ってあるし文字も大きい。

明らかに小中学生に向けた本で

あることが分かります。

ただ私は、こういう本の類も好きです。

私は野球、サッカー以外の

スポーツには疎い方ですから

子供向けに分かりやすく

かみ砕いて書かれたものの方が

そのスポーツ競技の魅力や背景が

理解しやすくて助かります。

 

スポーツ感動物語はテーマごとに

10人のスポーツ選手にスポットを当て

紹介しています。

 

ラグビーW杯で日本代表が

強豪南アフリカを破った。

あの歴史的勝利から4年か・・・

終了間際のあの逆転トライ。

何度見ても胸が熱くなります。

 

リーチ・マイケル選手は

15歳でニュージーランドから

札幌山の手高校にラグビー留学。

高校卒業後、東海大学へ進学

大学のレポートは日本語で提出。

後に学業と部活動で優秀な成績を

収めたものに授与される総長賞を受賞。

更に大学院で学びながら

社会人チーム東芝でもプレー。

2013年に日本国籍取得。

2015年スーパーラグビー・チーフスでレギュラー奪取。

 

その経歴を著者は次のように表現しました。

野球で言えば

甲子園に出場したアメリカ人留学生が

日本に帰化した後にメジャーリーグでプレーしたようなものだ

うん、分かりやすい比喩ですね。

 

運命の日、2015919

その日を迎える前に日本代表が

どのように万全な準備を整えたのかは

この本を読んで確認してください。

彼らは単にリーチ・マイケルのリーダーシップや

ジョーンズヘッドコーチの厳しい指導だけで

歴史的快挙を成し遂げたのではないと分かります。

 

W杯で2度の優勝を誇る強豪・南アフリカ。

彼らの伝説はクリント・イーストウッド監督が映画化しています。

「インビクタス 負けざる者たち」

また、時間のある時にご覧になってくださいね

 

試合最後の瞬間があまりにも衝撃的、感動的なので

途中の試合経過の記憶が薄れています。

 

思い返すと

前半から攻めた日本代表が一時はリードを奪います。

しかし、後半3分、21分とアッサリ守備を破られ

試合終盤には22-297点のリードを許します。

しかし、続く後半28

五郎丸選手が狭いスペースからタッチラインを駆け抜け

直後のコンバージョンゴールも決め同点に追いつきます。

後半33分、スタジアムに響く「ジャパンコール」の中

再び29-32と南アフリカに勝ち越されます。

 

38分、南アフリカの選手が反則で10分間の一時退場。

ここで数的優位に立ったということも要因でしょう。

五郎丸のペナルティゴールを選び

引き分けでも良しとするか

スクラムを選びトライして

あくまでも勝利にこだわるのか。

リーチ・マイケルはスクラムを選び

そして、あの歓喜へとつながってゆきます。

 

野球やサッカーのように監督がベンチにいたら

もしかしたら引き分けだったもしれない。

でも、ラグビーは監督がスタンドや別の場所から見つめ

グラウンドでは選手の自主性、判断が求められます。

 

最後のトライを決めたのはヘスケス選手。

実況が絶叫し連呼する

「ヘスケス!ヘスケス!ヘスケス!」

おそらく一生、忘れないですね。

 

ここに書ききれなかった

リーチ・マイケル選手の

学生時代に逸話や

ストイックなトレーニングの模様を

さらに詳しく知りたい方は

ぜひ、この本で確認してくださいね。