ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。(2017・日台・94分)

監督:谷内田 彰久

主演:ジェン・マシュー、中野裕太

 

恋愛にちょっと奥手な日本人男子と日本大好き台湾人女子の

Facebookから始まった遠距離恋愛

 

私が観る映画を選ぶのは直感です。

この映画を観たきっかけは

ネットで読んだ中野裕太さんのインタビューでしたが

選んで正解、とても気持ちのいい爽やかな映画でした。

 

私は読んだことがないけれどFacebookで日本・台湾に

33万人のファンを持つ実在の大人気カップルの

フォトブックが原作だそうです。

そう、だから実話なんですね。

とはいえ映画ですから

多少デフォルメされているところはあるでしょうが

大事件が起こるわけでもない

淡々とした日常の延長線上に

「運命」ってのは、あるのかもしれません。

 

昔アメリカ映画で「ユー・ガット・メール」という

トム・ハンクス、メグ・ライアン主演のラブコメがありました。

あれはメールの誤送信から始まった恋ですが

今回は東日本大震災の被災者へエールを送った

台湾人女子のfacebookがきっかけで2人は出会います。

そういえばWBCの予選ラウンド(東京ドーム)の台湾戦で

観客有志がボードを使い東日本大震災への

台湾からの支援に謝辞を示したことがありました。

私も台湾に対しては親しみというか、いい印象を持ってます。

 

日本人男子モギさん(中野裕太)の職業も年齢もよくわかりません。

台湾人女子りんチャン(ジェン・マンシュー)が

Facebookのやり取りから日本語を専攻しているのは分かりましたが

日本のドラマやアニメが大好きというのは映像からは分からなかったですね。

そういう細かな設定の難を言えば、キリはないのですが

そんなことどうでもよくて

この映画が2人の恋の進展に

焦点を絞っていることが逆に良かったと思っています。

2人の気持ちが近づいていくのもリアルで見ていて微笑ましかったですね。

 

りんちゃんのママが結構、濃いキャラ麻雀牌ですが

恋にまっすぐ、行動力の塊のりんちゃんのママなら

あながち実際にああいうママかもって思えるから不思議です爆  笑

りんちゃんが、とてもチャーミングなんです。

感情の起伏の激しいイマドキ女子ですが全然、嫌味に見えません。

そして、モギさんが朴訥としてるけど穏やかで

中野裕太さんの演技に好感を持ちました。

 

クライマックスでモギさんが

つたない中国語でりんちゃんママに

彼女への愛を叫ぶところは凄い感動しました。

途中までライトなラブストーリーでいいなぁと

ニヤニヤしながら楽しんでいたけれど

あんな一気に心持っていかれるとは・・・参りました。

娘を絶対、幸せにしてくれよ。泣かせないでくれよ。

私はいつしか、りんちゃんママの心境になって

一緒に泣きそうになりました。

 

先ほど書いた中野裕太さんのインタビューなんですが

過剰に期待をあおるわけでもなく熱く語るわけでもなく

シンプルにこの映画の魅力を語っているような印象を受けました。

「映画館に行こうよ」という誘い文句が

デートや友達と遊ぶ時のキーワードであって欲しい。

無類の映画好きの私としてはホントそうあって欲しいと心から思います。

この映画は私の大好きな上映時間(94分)の映画

(個人的に映画のベスト上映時間は105分以内だと思っている)

「あ~楽しかったね。面白かったね」

と、一日を笑顔ニコニコで締めくくれる映画です。

深く考えなくていいですよ。

楽な気持ちで見て気分よくなれる

最高のライトラブストーリーハートですね。

 

その中野裕太さんのインタビューが気になった方はこちらからどうぞ