昨日の仕事始め。
 
仕事が終わって家に帰ると、数枚の年賀状に混じって、一枚のはがきが。
そのハガキには、年賀状をもらったことへのお礼と年賀状を控えさせてもらった理由が書かれていました。
 
ハガキの風合いと差出人の名前から、゛もしかして゛という思いが一瞬で頭の中をかけめぐる。
 
 
 
その出会いは、今から20年以上も前。
 
新潟に住まわれている沖縄出身者の方々の会、新潟沖縄県人会。
その当時の会長さんで、水原で沖縄料理屋さん゛琉球屋゛さんを経営されていた大城清さん。
 
今のようにネットなどが普及していなかったアナログの時代。
 
ふとしたことで、県人会と大城さんの存在を知り、すぐに大城さんの門をたたきました。
「独学なのできちんと三線は教えられない」と言いながらも、仕事の合間や仕込みなどお忙しい時間帯であるにも関わらず、お店が始まる前に教えてもらった゛てぃんさぐぬ花゛
 
大城清さんの味のある歌い方は、大宜味村の風景そのもので、今でも心の中で強く残っています。
 
お店では三線を教えてもらうだけでなく、「ほら、そば食べて行け」と食事までごちそうしてもらったり、おまけに手土産でサーターアンダギーまでいただいたりと…
 
一週間の間に何度も通うことがありました。
 
 
 
照屋師との最初の出会いの日も、山城和正さんと祐二さんらと一緒に、大城さんのお店に足を運びました。
 
また、その後も大城さんのお店で師と山城和正さんのライブを行ったこともあります。
 
新潟での沖縄イベントでも、大城さんと一緒に演奏させてもらったり、県人会の会合に県人会格で参加させてもらったりと、ほんとうによくしてもらいました。
 
 
現在一緒に活動している藤塚や山﨑との出会いも、もとをたどれば大城さんの存在がきっかけといえます。
水原に在住し、県人会で活動していた宮古島出身で南城市在住の荷川取さんとの出会い。
 
その荷川取さんと同じ職場で働いていた藤塚と沖縄の音楽を通して一緒に活動することになり…
 
さらに山﨑(その同時は小林でした)も、移住していた八重山から戻ってきて、大城さんのお店で紹介されて一緒に活動するこになりました。
 
そんな現在の沖縄と関わりのある生活をしているきっかけともなったのが、大城清さんであり、琉球屋の存在です。
 
 
 
もともと大城さんは、沖縄から横浜の鶴見区にやってこられました。
鶴見区は言わずと知れた沖縄タウン。
 
そこで魚を扱うお仕事をされいたそうですが、知り合った奥様が水原の方で、それで新潟の水原に来られたそうです。
 
現在も鶴見区には大城さんのお姉さまが住まわれており、小生もそのお姉さんの所に遊びに行き、食事をごちそうになったこともあります。
 
しかし突然の変化は、6~7年位前にやってきました。
 
一緒にお店をやられていた奥様が、仕事中突然お亡くなりになられました。
大城清さんからの切ない電話がかかってきた時のことは今でも忘れません。
 
それからしばらくした後、お店は復活した。
 
忙しい週末には、親戚のお嬢さんにアルバイトをお願いしながらも、一生懸命にやられている様子は伝わってきていました。
しかし、そこからは奥様とやられていた時のような活気は感じられませんでした。
 
 
小生も忙しさにかまけ、だんだんと足が遠のいてしまうようになりました。
 
そんな折、一昨年末に病気を患い入院され、それすら知らなかった小生は、そのことを昨年の年賀状で知る始末。
 
すぐさま電話すると、とりあえず無事に退院され、お店も復活されたとのことをお聞きし、一安心。
 
まずは顔を出さなければ、と思いつつ、昨年の一年間があっという間に過ぎてしまい、悔やんでも悔やみきれないことになってしまいました。
 
ここ2~3年は、お店にも足を運んでいなかったので、奥様のお仏壇にも手を合わせてもいませんでした。
 
゛忙しい゛という自分に都合のいいような言い訳で
 
どこかで感謝の気持ちを忘れてしまい、調子にのっていた自分がいたのかもしれません。
 
 
お店に行くと、大城さんと一緒に演奏した時の写真が額に入れられずっと飾られていました。
大城さんのなかでは、あの時が一番よかったのかな~という思いを感じます。
 
現会長の上地さんによると、昨年の12月の上旬にお亡くなりになられたようだとのこと。
その上地さんも、大城清さんがお亡くなりになられたとのことを知ったのが12月中旬。
 
何度かお店に行ったご様子ですが、まだ県人会としてのお香典もお渡しできていないとのことでした。
 
息子さんもお仕事の関係で、なかなかお店のほうで待機することができないとのことですが、今週末の夜、
お伺いさせてもらうことにしました。
 
しっかりと手を合わせ、そして心よりご冥福をお祈りしてきたいと思います。
 
今頃グソー(ニライカナイ)で一足先に他界された奥様と「なんできたのよ~」「お前が先にいっただろ」なんて、
カウンターの中のように言い合いをしているのかな。