はいたい!(=こんにちは)
「沖縄料理はヘルシーレシピ」のブログをご訪問下さりありがとうございます。
文章を書くことを生業としているためか、心動かされる文を読むと、数日間、
その言葉で頭がいっぱいになることがあります。
素晴らしい文章との出会いは、私にとっては、人生の喜びのひとつです。
そして、つい先日、久々に出会いました!
それが、子どもが読んでいた、こちらの本に紹介されていた『アイヌ神謡集』の序文です。
「冬の陸(おか)には林野をおおう深雪を蹴って、天地を凍らす寒気を物ともせず山また山をふみ越えて熊を狩り、
夏の海には涼風泳ぐみどりの波、白い鴎(かもめ)の歌を友に木の葉のような小舟を浮かべてひねもす魚を漁(すなど)り、
花咲く春は軟らかな陽の光を浴びて、永久(とわ)に囀(さえず)る小鳥とともに歌い暮らして蕗(ふき)とり蓬(よもぎ)摘み、
紅葉の秋は野分けに穂揃うすすきをわけて、宵まで鮭とる篝(かがり)も消え、谷間に友呼ぶ鹿の音を外に、円(まどか)な月に夢を結ぶ。」
一部抜粋
この詩的な一文を読んだだけで、北海道でのアイヌの人々の、自然とともに生きる豊かな生活が、まるで写真をみるように脳裏に浮かびました。
『アイヌ神謡集』が出版されたのは、大正11年(1922年)。
そして、この序文を書いたのは、当時19歳のアイヌの少女、知里幸恵さん。
その才能に感嘆しました。
素晴らしい文章は時を越えて、人の心を感動させるのですね。
100年の時を越えた出会いで、数日豊かな気持ちで過ごしていけそうです。
では、またやーたい(またお会いしましょう)