武術だけではなく、スポーツにおいても体軸は大切です。

 

では、体軸とは一体何でしょうか?

 

体を通る見えない線のことを一般的に体軸と言います。

 

 

頭頂から真下に串のように刺さる軸を仮定した身体操作があります。

 

軸の感覚を明確にするために、意識的な力(筋収縮)を使い肩甲骨を下げたり、背骨を伸ばしたり、腰椎を押し出し仙骨を入れるなど。

 

串を軸として左右に身体を動かす、前後の場合は股関節を使い軸を寝かしたり起こしたり。

これらは胴体を捩じらないで使うため、一の動作で動き出しにラグを発生させない。

反応しにくく大きな力を発揮するので、武術では崩しや投げ技などで多用されています。

 

しかしこのような身体操作には限界があります。

 

串のような軸が曲がると胴体が捩じれてしまい、あとは言わずもがなの力勝負になります。

そして、意識的に筋収縮をさせた状態でのみ発揮する身体操作なので、OFF→ONの切り替えが必要になります。

 

ようするに居着いています。

人間という生命体として自然ではないということです。

 

結局は筋力(筋収縮)の強い弱いの世界になります。

 

 

ここで私が提唱する球体軸について説明させていただきます。

 

球体はどのように動いても常に水平と垂直が保たれています。

軸があるとすれば常に流転して、その時その時の最適な状態を保っています。

 

人間の体には手足があるので球体とまではいきませんが、理想は球体です。

 

 

肚をつくることが大事!

 

肚がつくられ、肚を起点に動けると体の中が繋がります。

この状態をエネルギーが通る体と呼んでいます。

 

沖縄古典空手のサンチン(三戦)という型が肚をつくるのに最適です。

そのように意図的に創られた型と言えます。

 

 

 

 

 

サンチン → 肚 = 球体軸 → エネルギー

 

エネルギーが通る体は見た目の姿勢に関係なく大きな力を発揮します。

 

エネルギーは技を掛けた相手にも伝わるので、投げられた人の体も強くなっています。

投げた人を起こして、わざと悪い姿勢をしてもらい検証します。

一般的な体軸の概念からすると、明らかに悪い姿勢ですが体は強いです。

 

球体とまではいきませんが、どのような姿勢でも最適な軸が形成されてるという証拠です。

 

このエネルギーは技を掛けるなどして相手に触れなくても、離れていても作用します。

 

エネルギーが入ると元氣が湧いてきます。

ですから沖縄古典空手の稽古は、投げられるほど元氣になるという現象が起こります。

 
体が練られていない人にも、最初からエネルギーが通った状態を体感してもらうことができるのです。
 
後はこの感覚を枕に稽古するのが上達の近道です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

肚道 伝心会は東京都北区赤羽を中心に活動する武術の稽古会です。

沖縄に古くから伝わる古典の空手を稽古しています。

 

伝承されている型は、サンチン(三戦)、ナイファンチン(内歩進)、

パッサイ(抜塞)、クーサンクー(公相君)、セーサン(十三)の五つです。

 

 

【肚をつくる沖縄古典空手 肚道 伝心会】

 

【youtube】

 

毎週木曜日:19:00~20:40(18:00~自主練可) 
赤羽文化センター(ビビオ赤羽3F)

毎週土曜日:10:00~11:45 
新宿スポーツセンター武道場(希望者のみ)
三日前までに要連絡