パッションフルーツの常識を超えたパッションフルーツ (前門氏) | 沖縄フードマイスターの買付日記

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果物には『食べごろ』というものがあります、

その食べごろを知らずに早熟のままや熟しすぎてしまったものは味が落ちることが多いです。

パッションフルーツにも一般的に「食べごろ」といわれるタイミングがあります。


パッションフルーツを知っている人なら必ずこういうはずです
「表面がしわしわになってからが食べごろ」

だと・・・


しかしそんな常識を覆したパッションフルーツを作っている方が前門さんです。

沖縄フードマイスターの買付日記-パッションフルーツ


一般的には収穫後数日から1週間程度「追熟」をすると食べごろといわれており
その目安は「表面の皮がしわしわになったころ」といわれています。

下の写真のように(もっとかな?)

沖縄フードマイスターの買付日記-パッションフルーツ


もちろん好みでもあるので酸味が強いものが好みの方は早い時期でもよいが・・・

パッションフルーツはトケイソウ科、トケイソウ属の果物で原産地はブラジルの熱帯果樹です。

なんといってもこれぞ南国フルーツ!というような香りが特徴で、
収穫後から香りが強く香るので「もう食べごろでは?」と思いがちですが
それを我慢してしわしわになるのを待つと強烈な香りと酸味と甘みのバランスがたまらない
おいしい果物を食べることができます。

食べているだけでなんだか南国の海辺で夕日を見ながら食べているイメージができるかも!?



 しかし!

 そんなパッションフルーツ界の常識を超えたパッションフルーツを作っているのが前門さんです。

収穫後、表面にしわが入らない状態で食べてもおいしいパッションフルーツこそ

前門さんの作った「スーパーM」という品種なんです。

沖縄フードマイスターの買付日記-パッションフルーツ
↑前門さんです。

これは前門さんが10年以上かけて品種改良を重ねている種類で沖縄県内を探しても
こんなパッションフルーツは他にはありません。

約200坪のビニールハウスだけでしか栽培していないので生産量も限られており現在は
北海道のあるホテルのレストランぐらいでしか食べることができません。


このパッションフルーツはトータルフードコーディネーターで国内外を飛び回り農業改良、
食品開発、レストランの立ち上げなどを指導している高井さんという方のお墨付きです。


パッションフルーツの樹はかなり強いのと成長が速いため農薬などはほとんど使わずに
育てることができ「つぎ木」でもどんどん成長します。

前門さんはその特性を生かしさまざまな種類の親木に他の品種をつぎ木をしてその中で
出来の良いもの、味の良いものを選びさらにつぎ木をするということを繰り返しています。

ただこれには結果が見えるのに時間がかかります。最低でも2~3年みないと、良し悪しがわからず
そのために畑を遊ばせておくのは非効率ということもありあまり研究がされません。

沖縄フードマイスターの買付日記-パッションフルーツ


前門さんは専業農家ではなく他の仕事での収入があることや本当においしいパッションフルーツを
作りたいという気持ちがあるので研究できたのかもしれません。

もちろん木だけではなく土壌なども大きく関係してきます。

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そして一般的に作られている物は花が咲くとその花のめしべとおしべで受粉させるのですが
スーパーMは別の種の花粉を一つ一つ筆などを使って受粉させます。


そしてこの品種の他との違いはめしべが濃い紫色なんです。
写真だとみずらいですが、緑色の棒の先端の上側にある紫色のものがめしべです。

沖縄フードマイスターの買付日記-パッションフルーツ

下は一般的なパッションフルーツの花で、筆で持ち上げているのがめしべで緑色です。


沖縄フードマイスターの買付日記-パッションフルーツ


さまざまな組み合わせで交配したくさんの種類のつぎ木をしながら

いかに手をかけずに強い木でパッションフルーツを作るかを研究を重ねながら作っています。

沖縄フードマイスターの買付日記-パッションフルーツ


とはいっても成長の早いパッションフルーツはツルや葉が伸びるのも早く余計な部分は
選定していかないとおいしいものはできません。


また花が咲いて受粉をした後に身が付くのですがその時に余計な花を残したままだと
栄養分が花に行ってしまったり花のところから虫がついて傷がついてしまうため
細かく手入れをする必要があります。

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花が咲いて受粉すると実が付きます。

沖縄フードマイスターの買付日記-パッションフルーツ
一つ一つ花を取っていきます。

沖縄フードマイスターの買付日記-パッションフルーツ
この状態から大きくなるのを待ちます。

一般的に栽培されているパッションフルーツは実が黄色く太陽に当たると紫色に色づくのですが
このスーパーMはもともと紫色の濃い品種なので多少葉っぱの陰になってもきれいな紫色になります。

沖縄フードマイスターの買付日記-パッションフルーツ

パッションフルーツは熟してくると自分で木から落ちます、その際に傷が入らないように
ある程度の大きさになってくるとマンゴー用の紙袋状のカバーをかけていきます。

手間はかかりますが良いものを作るためには欠かせません。

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自然に落ちてきた実ですがこれは少し小さめでした。

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まだ今の時期は早いのですが収穫は始まっています。

ただ、しわにならなくて甘くなるのにはもう少し時間がたってからの方が良いので
当店では頃合いを見計らってから販売を開始いたします。


パッションフルーツの販売までもうしばらくお待ちください!

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帰りに近くの糸満のビーチに寄ってみました。
この日は曇っていたのでいまいちでしたがそれでもこれだけきれいな海です。

こんなビーチでゆったりと夕日などを眺めながら食べたらおいしいだろうな~

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