またまた、FBの「地域猫活動TNRお役立ち情報」で以前書いた記事のほとんど転載になりますが…ノネコ駆除問題についての記事です。

 

最近、奄美沖縄の世界自然遺産登録への取り組みが始まる以前では、野生化して希少種を捕食する野良猫を保護譲渡する動き(天売島、御蔵島、小笠原)がスタンダードであったことを紹介してきました。実は殺処分を辞さずに野生化した猫を駆除することは全国的にも異例であったのです。

 

ところで殺処分数がまだまだ多い日本で、何故こんなに奄美沖縄のノネコ駆除が問題になるのか…疑問に感じる方も多いはず。実はこの理由、日本の野良猫対策のターニングポイントとなってしまうかもしれないからなのです。

 

ノネコと野良猫は見た目では、見分けがつきません。基本的には、野生動物を捕食して人間の与える餌に頼らず生活する猫はノネコで、人の餌に頼って生活する猫は野良猫です。ノネコと野良猫を区別するためには、胃の内容物を調べるしかないかもしれません。しかしながら実際は、野生動物を捕食したり、遊びでハンティングしつつ、人間の餌を食べる猫だって多いのです。(私の世話するニャンコは餌に困ってないのに、ネズミ、鳥、ハブをハンティングした形跡があります…)

 

ノネコと野良猫の境界は非常に曖昧ですが、法律上の取り扱いは大きく異なります。野良猫は動物愛護法が適用されるため、殺処分前提の駆除は基本的には行いません。一方、ノネコには鳥獣保護法が適用されるため、法律上「ノネコ」として鳥獣保護法に基づき猫の殺処分を行っても、殺処分数にカウントする必要はありません。

 

愛護動物である犬猫の殺処分ゼロを目指しながら、「ノネコ」を大量に殺処分することだって可能なのです。

 

もっといえば、「森の近くの集落にいる猫は全てノネコ」と解釈して駆除をする。とある地域には、「野良猫」はおらず、「ノネコ」しかいない。そういった解釈に発展してしまう危険性もゼロではないのです。

 

 

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