まンだ、まンだー!
(まだまだー!)

はいどうも。PS界の伊能忠敬こと最高位戦のエイリアンこと沖ヒカルでございます。
冒頭のセリフは、忍魂2という台の安い小役ナビ時に炸裂する、若干なまった主人公(声優・野沢雅子)のモノマネです。

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先日、私が所属している最高位戦日本プロ麻雀協会の後期C3リーグが終了しました。

全5節/計20半荘の対局、そのトータル結果は……▲151.8ポイントで46人中37位。

上位11名が昇級、下位11名が赤点ということはつまり、デビュー1年目にして早くも「降級点」という名の不名誉なお札を頂戴したことになります。

正味の話、昔から麻雀に関しては自信がありました。PSはからっきしダメな私ですが……ってコラー! なんでやねん。

いやまあ、とにかく、麻雀の生涯成績はどう考えてもどう見積もっても確実にプラスであり、だからこそプロに憧れ焦がれ、そして自らプロの世界に飛び込んだわけであります。

しかしながら、世間はとんでもなく広かった。いや、自分の視野が狭かった、というべきでしょうか。

といったことを書き始めると、いつまで経っても終わらないのでここでは割愛。

今回は、あまりにも恥ずかしいので本当は書きたくなかったのですが、まあでも反省/自省の意味を込めて私のスーパー最悪な36000点逃しについて記したいと思います。

細かな場況/点数状況は省略します。親の私の手牌は以下のような形でした。

45m12344566789s
(m=萬子、s=索子)

索子で一通が完成している良形のイーシャンテン。ただし場には5sが2枚見えております。

すると10巡目に、なんとびっくりラス牌の5sをツモ。とりあえず四萬を切って一通イーペーコー/7700点、伍萬単騎の仮テンに取ります。

5m123445566789s

1~9まで、どの索子をツモってもメンチンのテンパイであります。私は頭の中で瞬時に(一部誇張)、1なら147待ち、2なら2単騎、3なら369……と、いずれ訪れるであろう待ち牌の精査に取りかかりました。

と同時に、対面の粟田口先輩が打6s。

「ポン!」

え? どゆこと? なんでポン? つか、誰がポンって言ったの? え? 俺? 俺が言ったの? 俺がポンって言ったの? うっそだァ。こんな形からポンするわけないじゃない。だって5s枯れてるんだよ? ポンしたら4sと5sのシャンポンになるじゃない。いや、違うって! どう考えてもポンとかあり得ないって!

私は激しく混乱/錯乱していました。そして心の中で叫びました。「今のポンは間違いです!」と。

これが仲間内の遊び対局であれば、誤ポンは1000点罰符ね! みたいな感じでそのままゲームは進行していくことでしょう。

しかしながら、この対局はプロの公式リーグ戦であります。誤ポン(誤発声)は即座に「和了放棄」を意味します。

いろんな意味で終わったな……。

私はあきらめながら6sを脇にさらし、緑色の大地に伍萬を放ちました。

まあでも冷静に考えると、この時点ではなんとも云えなかった可能性もなきにしもあらず、みたいな感じのような気がしないでもなくはないかも、みたいな? という感じのような感じだったのです。

まず、ピンフ一通を目指して手組みしていた私は、序盤に字牌を乱打していました。待ち頃の字牌もありませんでした。すなわち、たとえ字牌単騎になったとしても、そのままメンホンが成就する可能性は極めて低い状況であったと。

また、その後の自分のツモ筋に索子が一切なく、和了どころかメンチンではテンパイしない可能性も考えられます。

5sは自分からすべて見えており、索子の下は総じて安い雰囲気。ということは……奇跡的に4sで12000を拾えるかも。

そんなふうに思考をスーパーポジティブに切り替えようとしたその瞬間、刹那。対面の粟田口先輩がツモ切ったのは……3s。

はい、やらかしました。自分のツモ筋にあった3sを自らの超最悪極悪劣悪ポンによって喰い流しました。ポンしていなければ369sの三面張でテンパイしていたわけです。

私は念じました。もはや4sで12000とかいりません。この手は和了できなくて結構です。どうか元の自分のツモ筋に369sが置かれていませんように。どうか、どうかオニガシマス!

そして「その時」は即座にやってきました。次巡、粟田口先輩が光速でツモ切った牌は……3s。

もし最悪極悪劣悪なポンをしなかった場合、大トップを目指していた私は間違いなく369sのメンチンでリーチを打っていたことでしょう。

諸々の状況的に、下家の木村先輩が一発消しの鳴きを入れてくる可能性も限りなくゼロに近い。ということはつまり。

リーチ
一発
ツモ
メンチン
一通
イーペーコー
バンバン、あるいはチャカチャカ

……という夢のような親3倍満を私は和了していたことになります。

たしかに36000点を和了したからといって昇級できるポジションではありませんでした。しかしながら、どう安く見積もっても降級点は免れたはずです。

さらに次巡。粟田口先輩が手牌から捨てたのは……4s。

「ロン……12000……」

これまでの人生で、もっとも悲しい侘びしい恥ずかしい12000でした。

ひょっとすると、6sをポンしたお陰で他家の和了をかいくぐって奇跡的にゲットできた12000だったのかもしれません。麻雀というゲーム/勝負の性質上、その可能性を否定することはできません。

だがでもしかしだけれども、仮にもしそうだったとしても、あのポンはないだろうと。あり得ないだろうと。

3日経った今でも、あのときの光景が頭から離れないのであります。

なぜ私はあの状況で「ポン」と発声してしまったのか。
ずっと考えているのですが、未だに謎であります。

長々と失礼しました。ご迷惑をおかけしました。
……って、知らねえよコノヤロウ!

( ˘⊖˘) 。o(昇級とは云いません。来期こそトータルプラスを目指します…)

責了


【簡易スケコピー】
◆10/09(水)…東京・飯田橋プレサス
◆10/12(土)…日本のどこか
◆10/13(日)…千葉・ガーデン松戸
◆10/15(火)…石川&富山・クァトロ金沢/小杉/鹿島
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◆10/21(月)…栃木・宇都宮でるでる《オモスロケ特番withトクサン》