数日経っても病院から連絡もなくこちらでも医療療養型病院を探すことにしました。

医療療養型病院は一般病床より検査や手術が無い分、医療費外の自己負担費用が高くなります。

医療費(4ヶ月連続)44400
食費40000-60000
滞在費10000
生活用品40000~
さらに介護保険も導入するところも
都内平均で約20万

近所のよく通る道沿いにある大きな病院が県下最大級の医療療養型病院であることが分かり、さらに友人が勤めてたのを思いだしました。
さっそくどんな医療体制なのか聞いてみたところ、看護師の名義貸しや空出勤など日常化しておりお薦めはできないとのこと。嫌になって数ヵ月前に他院に転職したと言われて絶句。
値段は高くなるのに医療の質が落ちまくるのではちょっと家族を入れるわけにはいきませんね。
もちろん他の病院は違うと思いたいですが。
そうこうしてるうちに父から電話

「もうここ(大学病院)でやること無いんだろ、帰らせてくれよ」
こちらの都合ばかり考えて本人の気持ちを無下にして話を進めてしまっていました。
何年もこの介護が続くとは思えないし自分の仕事のことなど考えて緩和病棟にいくまでは在宅医療にすることに決めて転院は止めると医師に伝えました。


積極的治療終了宣言を受けてからどうするのかベストなのか調べました。癌専門相談員の看護師がすべて手配してくれるみたいです。ソーシャルワーカーの資格も持ってるみたいなのでかなり詳しいです。
まずは緩和ケアに移るわけですが緩和病棟は大半の病院が診療報酬の関係で最高でも約1ヶ月で退院させられるので今はまだ寿命がはっきりしないので様子見になります。順番待ちもあるので相談だけはしに行きます。

こちらの希望としてはドレナージやステントの調整リスクもありますし実家の近くのどこか肝胆膵内視鏡医のいる一般病棟に入院させてくれればと甘く考えてましたが
せん妄+治療の無い末期癌の人じゃ入院できるわけ無い、
そもそも治療予定の無い末期癌患者を入院させる一般病床は診療報酬やベッドの空き問題で絶対無いと断言されました。病院は介護施設ではないですしね。
(熱や体調悪化してる人は別問題です)

これは俗に言う「癌難民」という状態らしいです。
積極的治療終わって緩和ケア病床に入るまでの間、どんなに生活が大変で体の世話がかかっても入院できないのです。家で家族が面倒を見てくれて余生を過ごしたい方には関係はないてすがいろいろな家族の形がありますので。
余談ですが癌専門相談の看護師と医師は絶対無理と言ってましたが、もちろんうまく探せば一般病床でも入院できることもあるようです。ブログでされてる方何人か発見しました。運もあるでしょうね。

さて、そうするとこのような場合はどうするかと言うと医療費は高いですが療養型病床に入るしかないみたいてす。そこでも多少歩けるようは人は行くことはほとんど無いと言われました。寝たきりの人の場所だと。ヘッー厳しい世の中だと思ってましたが後から自分で調べたら末期癌に特化した療養型病床もあるし無いわけではないです。おそらく次の入院先を見つける義務は病院にもあるので決まらないと長期滞在されてしまうためそういう風に言うこともあるのかな?って感じです。
とにかく病院側も療養型病床を手当たり次第調べるとのことで話は終わりました。
やっとこさ正規の日程で入院、肝膿瘍はまだ治ってないみたいなので毎日抗生物質の点滴で対処するとのことです。
次に問題行動を起こしたら見きれないと言われてるので何度も父親におとなしくしてろと伝えました。
メンタルヘルス科にも連携してもらうようになってますので多少安心です。入院初日から病院から電話が来るのではと気が気でありません。初日の夜に家に帰ろうとしたくらいで後はボッーとしてせん妄による問題行動は起こしてないみたいです。
病気の症状は一貫して食事がとれないので抗生物質といつもの点滴治療しております。こちら側の希望としては胆管ドレナージが邪魔なのでの再手術と抗癌剤までたどり着いてほしい、それだけです。
そして入院して1週間たち主治医から電話がありました。またなんか問題おこしたのかと思いきや
「今後の治療について話したいことがある」と。

翌日急いで行くと癌治療相談専門の看護師も同席。医師が言いにくそうに
「申し訳ないけどもう癌に対する治療手段が打てない、折角こちらの病院にきていただいたのになにもできなくてすみません」
「このような体の状態だと抗癌剤をしても寿命を縮めるだけ、抗癌剤は歩いて自力でこれる人じゃないと体力的に難しい、また外側から肝臓を通って胆管にステントを入れる手術も炎症等リスクがあるので止めた方がよい」
うん。薄々は気づいてましたよ。身長170で40kgにまでなってしまった父親が体に負担がかかる積極的治療ができるのだろうかと。
食事が病気発覚から一貫してとれないのは癌性のもので個人差はあるとのことでたまにいるみたいです。

よってこの日から一気に方針転換することになりました。
以前相談したソーシャルワーカーさんに薦められて消化器内科のほかにメンタルヘルス科も受診することになりました。いつものごとく待合室で座る力もないので中の処置室で寝かせてもらいます。
メンタルヘルスは若い女医さん。
おそらくせん妄の症状とのこと。認知症が発症なのかもしれませんがそういう検査とかはしないみたいです。後から考えたらそりゃそうですよね、今さら認知症とわかったところで悲しいけど治療する意味もないですから。
今後の治療においてやはりせん妄の症状がひどくなって病棟が扱えなくなったらどうしようもないとのこと。精神科と積極的がん治療やってる病院を探すのは難しいのではと。
もちろん今いる病院も日本を代表するような病院ですがここですら精神科ベッドはほとんどなく最低1泊40000円以上の差額ベッド代金が必要。悩む金額です。これ以上せん妄悪化しないことを祈ります。

消化器内科の方はいつもとは違う外来の先生。CTと血液検査にて肝膿瘍が発覚。
(肝臓に膿が貯まる症状)
「これは入院該当の症状ですね、病棟の手配します」
こちらとしては少しほっとした気持ちもありました、このまま抗癌剤までしっかり入院させてもらいたい、、、

医師が部屋に戻ってきてなんか急によそよそしくなりました。
(あっ病棟に断られたなこれ)
なんとなく察しました。ベッドは余ってる雰囲気だったので。正確には聞いてませんが家でなんとかなるなら問題児はなるたけ長く入院させたくないのでしょう(笑)
「申し訳ないけどベッド空き次第連絡しますので抗生物質で凌いで下さい」
ガックリですが仕方ないです。高熱もないので。
それからベッドも空くこともなく結局正規の入院予定まで待つことになりました。

家に戻ってからバタバタと振り回されましたがオキノーム(麻薬系鎮痛剤)を勝手に中止したせいか因果関係はわかりませんがしゃべることもまともになり、うんこ撒き散らし地獄もなくなり助かりました。痛みはトラムセットだけで余裕みたいです。

歩く訓練したいというので家の回りを200m位休みながらのウォーキングに付き合います。

食事や水分はほとんどとれてませんがスーパーに買い物に行きたいというので車でいって完備されてる車椅子で食べたいものを買います。ちょっとでも好きなもの食べれればと思い空いてる時間に行くようにしました。今まで気づきませんでしたが大型スーパーって車椅子が必ず設置されてるのですね。わざわざレンタルする必要もないから助かります。

日付や時間の感覚も戻り出してコミュニケーションも取れるようになりやっと父親と同居してる感覚です。もちろんしゃべるのも疲れるみたいで一言二言の会話ですが。