70歳代なかばにして、大腸に進行がんが発見されたDさん。
穏やかな老婦人だ。
大学病院に入院していき、もう会えないか、とも思った。
しかし
半年以上たって、外来予約簿にDさんの名前を見つけた。
診察室に招き入れると、だいぶ痩せてしまい、顔色もよくない。
「手術したあと、今は抗がん剤を使っています。
抗がん剤は私のがんには良く効いているそうですけど、注射の期間は1週間ずっと吐いてしまって。
治療の時はつらいです。」
髪が抜けたので、とターバンを巻いている。
痛々しいが相変わらずおしゃれな人だ。
糖尿病のコントロールは安定しており、それからあと、Dさんとの「寄り添い」外来が始まった。
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