栗きんとんを持って、10数年ぶりに真理ちゃんが来た。



「10月22日に、結婚するんです。



で、入場の曲とか選んでいたら、"Everything”があって



聞いていたら、これ、ピアノの弾けるかな?って。」



ってことで、自宅でのレッスンは断っていた私だけれど



お祝いだし、4回だけレッスンを引き受けた。



真理ちゃんは、ヘ音記号のドもどこかがからなくなっていたけれど、



10分くらい弾くと、すっかり記憶を取り戻したようだった。



「ねえ、先生、ピアノの向きかわったよね?」



「そう、180度変えた。」



「どうして?」



「この部屋では、自分で弾くだけだから、空を見ながら弾くように。」



「ふーん、家族で行った旅行とかは、全く覚えてないんだけど



ここで、発表会したりしたことは、すごく覚えている。」



と、小学生のときに弾いていた、ソナタを弾いた。