病み期を抜けた



フラッシュバックのきっかけは様々だけれど、共通するのは恐怖



恐怖心が引き金



怒号、歯が折れるほど殴られる衝撃、刃物の切っ先、血の臭い、ガラスが皮膚を切り裂いて入り込む感覚



全てが鮮やかに甦る



ハネムーン期の、囁くような、私を呼ぶ声が耳元で聞こえてくる



気配を感じてぞっとする



どうしたら消えるのかな



薄れていくけど、何かのきっかけで何度も舞い戻ってしまう



一番辛いのは、一度上がってまた落ちるその瞬間



もう抜け出せないんじゃないかと毎回思う



このまま狂ってしまうのではないかと



食欲が落ち、笑顔を忘れ、下を向いてばかりの日々が終わった



何もかも、いつかは終わる



この傷と共にこれからも生きていくしかない



楽しいことだけ考えよう



心踊るようなこれからを描こう