祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理(ことわり)をあらわす

おごれる人も久しからず
ただ春の夜の夢のごとし
たけき者もついには滅びぬ
偏(ひとえ)に風の前の塵に同じ



平家物語の中の『祇園精舎』の冒頭部分です


何事にも終わりがあり、どんなに力を持った者でもいつかは滅びゆくことを表しています


この文の響き、意味、全てが好きです





子供たちとの笑いの絶えない生活の中でふと「こんな日々にもいつかは終わりがくるのだなぁ。」と感じることがあります


永遠は存在しなくても、私にはその一瞬、一瞬が記憶として刻まれて残っています


胸の中に


無から出て、無に還るとしても、その思いは残ると思うのです


風に吹かれる塵のように儚い人の世


だからこそ、愛しいと感じる
この思いは、魂に刻まれたものだと思います