日曜日、ぐったり疲れて重い足取りの長男に聞いてみた


「ねぇねぇ、いつも何やってんの~?」


いつもなら
「色々。」
とぶっきらぼうな返事が返ってくるだけなのですが…今回は教えてくれた


「探検してたんだよ、ずっとね。今日は、全ての地区を探検し終えたんだよ。」


なるほど


ここの所、帰ってくる度「今日もいっぱい歩いたよ。」と言ってた、そういえば


「K地区から始まって、N地区、M地区、そして今日D地区。やっとだよ~。」


【俺の中の地図】が出来上がったんだね


その気持ち、すっごくよく判る


それにしても、かなりの広範囲


しかも昨日は、9000歩歩いたらしい


毎回毎回、泥だらけになったり、びしょ濡れで帰ってきたり、頭を蜘蛛の巣だらけにして帰ってきた時もあった


怪我ばっかりして(ちなみに昨日も右目の瞼が腫れていた)、一体何をしてきているのかと母はとっても!不安だったんだよ~


好奇心で聞き出したい気持ちをぐっと堪えてたんだよ~





ひと通りの武勇伝を話してくれた後、長男が私の掌にコロンと何かを乗せた





びわ


「お土産だよ~!」と、笑った


鼻の穴を広げて誇らしげにね


私も、笑った


子供たちがお風呂に入っている間、こっそり彼の勉強机に座って食べました


ほんのり甘くて、美味しかった




秘密基地を作ったり、同世代の男子達と比べてどうも幼稚な長男が心配だった


クラスの子は、将来を見据えて塾やゼミに勤しみ、中学受験や高校受験に向けて勉強に励んでいる


それなのに、うちの長男は勉強が嫌いで、興味を示さない


他所のお宅と比べる事は浅はかで無意味な事だと頭では判っていても、なんだかとても焦ってしまう



これが、去年までの私だった


ある時気付いたのだ


彼の人生は、私のものではないと


そんな当たり前の事に気付かずに私は、頭でっかちの理論を押し付けて、彼をがんじがらめにしてしまっていたのだった





今朝、通勤途中に、ふいに幸福感に包まれた


ふわ~っと柔らかい空気に包まれたような感覚だった


いつも形にならない不安感が私を取り巻いていて、時々それが波のように押し寄せて飲み込まれそうになる時がある


反対に、何もかもがうまく行くような明るい気持ちになる時もある


その、幸福感が年に何回か訪れる事があって


それが今朝だった


(大丈夫!)と心の中で呟いて私は、会社に向かったのだった


何の根拠もないけど、だからこそ信じられるものがあると思う




とうとう七月突入ですね


今週も、頑張ろう~