「楽園に住んでいるからといって悩みや病気が無いわけではなく、皆が思い描くような生活を送っているわけでもない。」
物語は、主人公マットのそんな呟きで始まる
どんな「楽園」に住んでいようと、そこに生活がある以上、悲哀交々なのはどこでも同じだ
妻の事故、揺れる思春期の娘たち、相続した土地の売買を巡る問題…
美しい景色とは裏腹に繰り広げられる物語は重々しいものだった
長女によって明かされる妻の不貞
だが当の妻は昏睡状態で、責めることも出来ない
仕事一筋で家族を省みる事をしなかった父親の苦悩を、ジョージ・クルーニーが見事に演じている
色々あるけれど最後、家族の絆は深まった
というより、母の(妻の)死に面して共有した様々な感情が絆を深めたといったほうがいいのかも知れない
ラストシーンはそれを表現しているような映像だった
