画像・詩シリーズ  #7 どういう事情があったものか | nishiyanのブログ

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この列島の一住民です。(九州)
今までにない最悪の復古的イデオロギー政権を退場させるため消費(GNPの約6割を占める家計消費)を意識的に控える活動を広めることを開始。2017.12.14に休止。★ひとり継続中。

画像・詩シリーズ  #7 

 

 どういう事情があったものか
 
 
十年ぶりくらいの東京
といっても
いつも避けられない用事で来るばかり
 
夕方、高円寺駅横のJRのホテルから
高円寺商店街に出てみた
「高円寺商店街」といえば
あの、えーと、あの詩人がいたなと
思い出せない
後で調べたら
「ねじめ正一」だった
 
高円寺商店街を二人で歩いていたら
先の方に高い大きな木が見えた
二人で(なんだろう )
とそこを目指してみた
 
表札はあったが
家屋に竹や木が密集して
廃屋のようだった
(何があったのだろう )
と周囲を巡ったが
よくわからない
ただ敷地としては広い方だと思えた
 
見上げると
大木や竹がそびえていた
ここでどんな物語が展開してどんな終末があったのか
誰かが亡くなり誰かが相続したものか
わからない
ただ長く放って置かれてこんなになってしまった
のはわかる
柳田国男の「清光館哀史」を思い浮かべてしまった
 
大都市の中心部であろうが周辺部であろうが
こんな小さな物語の終末と
受け継ぎの物語がある
たぶん 人は
右往左往しながら
なんとかやりくりしていくのだろう

 

 

 
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