[ツイッター詩133] (2月詩)
(今どきお札なんてもらってもなあ)
ということはあるさ
当然誰かが作って手配して
お札というものになっているのだろう
それでも
要らなくなった人形が
なぜか捨て難いように
お札にも人形にも
たんなる〈もの〉を越えて
なにか なにかある
〈信じる〉ということがある
大石が自分から動いた
とかいう説話ではなくて
小石がふいと自分に寄ってきた
そんな気持ちになることはある
しかしいずれも似たものか
〈信じる〉者がさっと通りすぎる
はっきりとは語られない
あいまいな
言葉にはなりにくい
けれど踏み固められた道がある
ときおり冷えたことばの旅人が通る
もう少し
先まで行けるような気がする
信 信 信
シン・・・
遙か胎内生活は
言葉以前のある気配に
包まれている
滴るいのちの空気に
信のしずくが溶けていた?
確かに
信の芽はそこにあったはずだ